#79 睨み ページ29
ネズ(マリィ)の家に行くことが決まった頃に、ようやくキバナの麻痺が解けた。
マリィがキバナのこと置いて行こうとしていたなんて言えない…
とりあえず今は歩いてネズ(マリィ)の家に行ってる途中。ただもうちょっとかかりそうなのがなぁ…暗くなってきたし。
リザードンに乗っていこうか?でも流石にあの子でも3人乗るのは無理だよね、あの子に負担がかかっちゃう…
あ、そうだ、キバナは今フライゴン連れてきてるかな?
だったらいけるな。聞いてみよっか。
「キバナ。」
先ずは呼び掛ける。
「どうした?A。」
「今ってフライゴン連れてきてる?」
「ん、嗚呼。今ここに居るけどどうかしたか?」
そう言って腰元のモンスターボールを撫でる。
良しっ!
「今呼んでくれないかな?暗くなってきたから飛んだ方がいいかな〜って思ってさ。」
「そうだな、その方がいい。俺様はいいけど年頃の子2人を危ない目に合わせる訳には行かねぇしな。」
そういった後、頭をわしゃわしゃと撫でて来た。ゴツゴツとした男の人の手だ。みんな(ヒプノシスマイクの)じゃないのに不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
と、その手を止めた者が居た。無論マリィだ。
「A姉に触らんで。嫌がってるから。」
と言ってキッと睨みつけた。
どうやらマリィはキバナが苦手らしい。
別に嫌がってる訳では無いんだけど、、
キバナは少しの迷いをみせた後、以外にもすんなりと手を離した。
「…悪ぃ、A。」
わっっかりやすく落ち込んでるぅぅぅ。
犬耳としっぽが見えるのは気の所為かな?
シュン、ってしてるな…
「嫌じゃなかったよ。大丈夫だよ、キバナ。マリィも、ありがとうね。」
キバナ、わっっかりやすく元気になったな。
マリィは、なんかホワホワしてる。
おっと、そういえば本題からズレてたね。
「マリィは私とキバナ、どっちの子に乗る?」
「A姉!!」
即答やん。
「分かった。ちょっと待っててね。あ、キバナもフライゴン呼んで?」
「嗚呼、分かった。」
カラン
「リザァ!!(A、話は聞いたぞ!!)」
おお、元気なことで。
その頃、キバナもポケモンボールからフライゴンを出していた。
「フライ!!フラフラ(あ、Aちゃんだ!!久しぶりだね。こんなに大きくなって…)」
近所のおばさん感(よく分からないけど)が凄い。
「ふふ、フライゴン、久しぶりだね。」
「リザ(急いだ方がいいんじゃないか?)」
「あ、そうだね。」
そんな会話をしながら私たちは空を飛ぶ。
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作者名:灰かぶり | 作成日時:2020年7月5日 21時