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それからというもの
バイトがなければサークルがない日でも
ひとりで練習をしてた。
けど思うように上達しなくて。
それを北斗くんに相談したら
ピアノ経験者らしく、教えてもらえることに。
長妻くんじゃ頼りないし、莉愛はなんだか忙しいみたいだし、助かるなぁ
北斗 「ここは、この指使うといいんじゃない?」
「あ、ほんとだ!弾きやすい」
ふたりでサークルの部屋で練習していると
Tシャツをパタパタさせながら
萩谷くんが入ってきた。
あれ、今日はサークルないはずなのに
「あ、あの、キーボード教えてもらってて…」
萩谷 「ご自由にどうぞ」
私たちのことなんて気にすることなく
パソコンに向かい始めた。
邪魔にならないように、ヘッドホンを付けて練習する。
北斗 「あの人、いつもあんな感じなの?」
小さな声で聞いてくる。
「え、うん、まぁ…私には、あんな感じかな。よっぽど嫌いなんだと思う。」
北斗 「……ほんとに嫌いなのか、分かりやすいのかどっちだろうね。」
「ん??」
北斗 「なんでもないよ。それよりさ」
私が付けているヘッドホンに手をかけて、外すと
しっかりと私の目を見て
北斗「……最近、すっごく可愛くなったよね?」
急にそんなことを言う北斗くんに
体温はみるみる上がっていく。
北斗 「なんか顔赤いけど、大丈夫?体調悪い?」
「い、いや、ぜ、全然!」
北斗 「じゃあ、この部屋が暑いから?あの、すいません温度下げてもらっていいですか?Aが、暑いみたいで」
なんて萩谷くんに頼んじゃう北斗くん。
明らかにイラついた顔でこっちを見る萩谷くん
ど、、、どうしちゃったの、
北斗くんらしくないよ!?!!
ほんとに体調悪くない?医務室行く?
と、手を繋がれて
もう限界と思ったそのとき
北斗 「…………ふっ(笑)」
「わ、わかっててやってるでしょ…!!」
北斗 「ごめんね、面白くてついつい。じゃあ、練習頑張って!」
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作者名:きい | 作成日時:2017年7月16日 23時