summer song . (ページ13)

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北斗くんに相談してからも
若干の居づらさを感じつつ
オープンキャンパスに向けて練習していた。

本番に弱いタイプの私は、不安を隠せないまま
迎えた、本番。

安井「Aちゃんの気持ち、みんな分かってると思うから。ちゃんとフォローするし楽しんでおいで」

と先輩に背中を押される。

これからこの大学に入ってくるであろう
高校生たちに期待の視線を向けられると
緊張で頭が真っ白になりそうになる。

でも、ここでやりきれたら
少しは自分に自信がもてるかもしれないし
北斗くんに言われた通り、せっかくやるのならと

マイクをギュッと握った。

「めちゃくちゃ、かっこよかったね！」

「ほんとに！演奏もいいし、かっこいい人多いし！」

「絶対、この大学入りたい！」

「俺も楽器始めようかな～！モテそうじゃね？」

なんて高校生の興奮冷めやらぬ会話を聞きつつ

自動販売機の前に辿り着いた。

声は震えたけど…なんとか、無事に終了。

緊張から放たれると、尋常じゃないくない喉が渇いたため抜けて飲み物を買いに来た。

飲み物を買い、近くのベンチに座り
ホッとすると、涙がぽろぽろと溢れてきた。
人に見られないように急いで拭う。

…歌うって、バンドっていいなって思った。

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