【第26話】従業員が欲しいんです ページ28
鬼灯)「貴方、せっかく英雄として生きたのに、死後こんなことしてて…情けなくないですか？」
桃太郎さんの頬を叩いた鬼灯様は、彼を見据えながらそう問いかけた。当の本人である桃太郎さんは、真っ赤に腫れ上がった自身の頬を押さえつつ、悔し涙をぐっと堪えて黙りこくっている。
そんな時、桃太郎さんの傍に寄り添っていたシロちゃんが口を開いた。
シロ)「…そうだよ桃太郎……プライド守るのに、必死だったんでしょ？」
ルリオ)「桃太郎…俺も色々言ったけど、本当はアンタが好きだから一緒にいるんだ。でもな…過去の栄光にさァ……いつまでもすがってちゃダメなんだよ…」
シロちゃんの言葉に後押しされ、ルリオ君も彼自身の心の内を語り始める。柿助君は言葉こそ発しなかったものの、2匹の意見に同意だ、と言わんばかりにｺｸｺｸと首を縦に振っていた。そんな彼らの心中を聞き、桃太郎さんは感激の涙を次から次へと流し始めたのであった。
桃太郎)「お、お前達……っ」
A)「いいお供達に恵まれましたね、桃太郎さん」
ｺﾞｼｺﾞｼと手の甲で涙を拭う桃太郎さんに、私はそっとハンカチを差し出した。彼は一瞬戸惑ったような表情をしたものの、直ぐに微笑みを浮かべて受け取ってくれ、彼自身の涙をそっとハンカチの角で拭い始めた。私も彼に釣られてﾆｺ、と微笑みかけたが、桃太郎さんは顔をﾎﾟｯと真っ赤に染めてそっぽを向いてしまう。な、何かしちゃったかな…？
鬼灯)「あの…よければ犬、猿、雉さんは、不喜処地獄へ就職しませんか？」
シ・柿・ル)「え？」
鬼灯)「最初は契約社員、3ヶ月後正社員で」
シ・柿・ル)「いいんですか！？」
なんて、私と桃太郎さんがやり取りをしていると、いつの間にか鬼灯様がシロちゃん、柿助君、ルリオ君のことを地獄に勧誘していた。さっきまでのしんみりとした感動ムードなんて何処吹く風だ。鬼灯様の提案を嬉しそうに受け入れ、彼にじゃれつく3匹を見て「こらーっっ！！！」と桃太郎さんがツッコミを入れたのはまた別の話である。
そんな風に叫ぶ桃太郎さんの方を見て、鬼灯様はシロちゃんを撫でつつ、
鬼灯)「貴方にも、ぜひ転職していただきたい就職口があります」
と、桃太郎さんにも提案を持ちかけた。桃太郎さんは「へ？」と口を開けて驚いたような表情をしているが。
何はともあれ、桃太郎さんの道場破り事件はこれで一先ず幕が閉じそうである。
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ゆず(プロフ) - すみません！3シリーズを見たいのですがパスワードを知りませんので教えていただけないでしょうか？ (11月9日 11時) (
レス) id: f05f2119f4 (このIDを非表示/違反報告)
あいもん - 続きが気になりすぎて寝れません。パスワード教えてもらえますか。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 8700edf818 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆(プロフ) - 琴魅さん» ありがとうございます！頑張りますね^ ^ (2015年7月24日 6時) (レス) id: 9f11fcf1ca (このIDを非表示/違反報告)
琴魅 - 楽しみにしています！ (2015年7月24日 0時) (レス) id: e94cb77da7 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆(プロフ) - 案をありがとうございます！OKです。本編が少し落ち着いたら、番外編を書かせていただきます^ ^ (2015年7月23日 23時) (レス) id: 9f11fcf1ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sky☆ | 作成日時：2015年3月7日 8時
