【第11話】救世主は鬼神様 ページ13
自分が死んでいるかもしれない、という最悪の事態を思い浮かべて私はガーン、ガーン……と落ち込んだ。否、落ち込むを通り越して開いた口が塞がらない。私は死んだ？死んだの？でも、目の前の人は私を「亡者では無い」みたいに言った。結局私はどっちなのだろうか？
ぐるぐる、と終わりの見えない考えの輪廻に嵌りこんだ私。そんな私を眺めていた男性は、ハッとした顔をした。
「まさかお前、脱走した亡者じゃねぇだろうな？」
A)「え！？も、亡者かはまだ分かりませんが脱走は……」
……いや、脱走したのかな？あれは。あの場から離れただけで脱走と認定されるならば、私は脱走したという事になる。つまり……
………そういう事だ。
サーッ…と血の気が引いていく私を再度見た男性は、物凄い力で私の手首を掴んだ。長い爪が食い込んで私の皮膚には真紅の血液が滲んでくる。
A)「い、いった…っ！は、なして、下さい！」
あまりもの痛みに私は耐えきれる訳もなく、痛さで片目をギュッと瞑りつつもう片方の手で男性の腕を必死に掴んだが、男性の力に叶う筈が無い。彼はいとも簡単に私のもう一方の手を捻りあげた。
A)「いﾞっ…！」
追加される痛みに全身が強ばる。
「おら、こっちに来い！！！」
一体、連れて行かれる先で何をされるのか。最悪の展開が頭に過ぎった私の顔色は真っ青に染まる。
A)「お願いです、辞めて下さい！！！」
もうダメか……このまま大人しく身を委ねるしか無いのか。そんな諦めの心が私の中に一瞬芽生えた、その時だ。
「何を騒いでいるんですか」
凛とした、艶のある低い声が聞こえてきた。私と男性が声のした方を同時に向くと、そこに居たのは……
漆黒の髪をサラサラと風に靡かせ、キュッと釣り上がった瞳で周りを圧倒している男性。背丈はかなり高く、肌は白い……これだけでも凄い威圧感があるのだが、更に彼の額には、純白の「角」が生えていた。
A)「え…」
よくよく見てみれば、私の手を掴んでいる男性にも角が生えている。彼らは人ならざる者なのだろうか？否、コスプレ？の可能性もある。
あまりに多くの出来事が起きすぎて、私の頭は本日二回目のキャパオーバーを起こしそうだった。
「これは鬼灯様！！お勤めご苦労様です！」
＿＿＿どうやら、後から来た男性は“鬼灯”と言うらしい。様が付いているからきっと偉い人だろう、ということは私でも分かった。
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ゆず(プロフ) - すみません！3シリーズを見たいのですがパスワードを知りませんので教えていただけないでしょうか？ (11月9日 11時) (
レス) id: f05f2119f4 (このIDを非表示/違反報告)
あいもん - 続きが気になりすぎて寝れません。パスワード教えてもらえますか。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 8700edf818 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆(プロフ) - 琴魅さん» ありがとうございます！頑張りますね^ ^ (2015年7月24日 6時) (レス) id: 9f11fcf1ca (このIDを非表示/違反報告)
琴魅 - 楽しみにしています！ (2015年7月24日 0時) (レス) id: e94cb77da7 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆(プロフ) - 案をありがとうございます！OKです。本編が少し落ち着いたら、番外編を書かせていただきます^ ^ (2015年7月23日 23時) (レス) id: 9f11fcf1ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sky☆ | 作成日時：2015年3月7日 8時
