検索窓
今日:12 hit、昨日:1 hit、合計:43,450 hit

続編までに終わらせるのは無理だ、続きます! ページ45

「………ありません。というか、まだ死にたくありませんから」

僅かな沈黙が、部屋を満たす。

それを壊したのは、女性の方だった。

「そう。ならいい」

もう既に興味を失くしたように、拘束を解いて扉に向かう。

蔵馬には一切警戒していないが、所作の一つ一つが女性の強者っぷりを示す。

攻撃しよう物なら即死亡。自然の摂理であるかのように、すっと刷り込まれた。

自分も、多くの経験を積んだ。心理戦も肉弾戦も、滅多な事では負けないような実力を身に付けた。

そんなプライドは、脆くも儚く崩れ去った。こんな、所で。

だが、湧き上がる感情は屈辱の類ではなく、賞賛だった。

漫画のキャラクターを強いと思うような、何処か違うベクトルで彼女を見てしまっていた。

妙にペースを乱されるし、というかそもそも自分に興味なさげな彼女。

突然何らかの力で別れた仲間達も気になるし、この女性に頼ってもいいのではないだろうか。

「……あ、あの」

「うん?何だい?」

てっきり嫌そうにする思いきや、平常と変わらないような声色で返事をされた。

「此処は…何処なんでしょう。貴方は一体?」

少し驚きはしたが、今は情報を集める方が大切だ。

彼女は日本人離れした外見だし、部屋の内装も洋風。

ちょっと…此処が日本とは、考えにくい。

「此処はヨークシン。あたしの家の一つ。あたしはしがない万屋…って事でどう?」

何だかはぐらかされた感満載だが、ヨークシン等聞いた事もない地名だ。

外国というのは合っているだろうが、自分の知っている国名ではない。

「……南野君、ヨークシンって知らないかな?」

若干の驚きを含んだ問いかけ。

「はい、聞いた事もありません」

正直にそう告げると、女性は目を丸くした。ほんの少しだが。

「南野君…相当の田舎から出て来てる?」

「は!?いえ、普通の家ですよ!日本の!」

もしかしたら国名ではなく、有名だが島国までは伝わっていない都市名かも。

そんな淡い期待は、塵のように吹き飛んだ。

「……日本って…何処だい?」

心底不思議そうに小首を傾げる彼女。

その仕草から、本当に知らない事が分かるが…

冗談だろう。世界一四季を楽しむ国、世界遺産も多々あり、漫画は世界中に人気の。

島国、日本を、知らない?


−−この時点で、2人は同時にこう思う。



『この人、何?』

こりゃヤバイ、続きます!→←続編行くかも、続きます!



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (104 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
143人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ハル(プロフ) - °.*カタミ☆*.°ミさん» おぅわっ!?そうだった!!了解しましたー! (2015年3月3日 17時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
°.*カタミ☆*.°ミ - ハルさん» いきなりでゴメン!!今日はレオリオの誕生日だから番外編つくってほしいな〜…なんて…。間に合わなかったら、全然いいんだけど…。本当に当日でゴメン!! (2015年3月3日 7時) (レス) id: 4a9c2a9d92 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん(プロフ) - ハルさん» あとりあえずあありがとうございます!! (2015年2月26日 6時) (レス) id: 4f2bf80238 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - のんのんさん» いいえ違います、ただの(重度の)オタクです←い、一年もかからないように……します……(震え声 (2015年2月25日 22時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん(プロフ) - ハルさん» あとで無茶言ったなとかめっさ考えてたのに、あなたが神か!!ご、後光が……←もう1年でも待ちます!!……私、待ってるわ………ずっと、ずぅっとね………(ヤンデレ風に (2015年2月25日 22時) (レス) id: 4f2bf80238 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ハル | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2014年10月11日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。