もう少し、続きます! ページ31
それなりの権利はある為に、皆ディラーオに媚びへつらっている。
飛び入り参加な上、この程度の男など1分で社会的に潰せるAにとってはどうでも良いのだが。
それをしないのは、Aの無自覚サディストが発動したせいで。
−−どうせなら絶望を与えてから潰そう−−
マチが異論を挟む訳が無く、こうして夜会に潜入しているのだ。
もう少しで2桁になるケーキを食べていると、ねっとりとした視線が絡みつく。
マチは一瞬顔を顰めたが、Aに諌められて平常を装った。
不自然でないようにAの耳元に口を寄せ、視線の主を探った。
「あれが、ディラーオ?」
「そうです。……私の弟子も似たような目で見る事がありますが、こうも感じ方に違いがあるのですね」
ヒソカは何でもイケる派の自他共に認める変 態だ。
対してディラーオは幼児専門の、自分の手は汚さないクズ。
自分で落とし前をつけるあたり、まだヒソカの方がマシなのだ。
ねちっこい視線を無視してケーキを食べていると、ディラーオが近付いてきた。
「こんばんは、美しいお嬢さん達」
耳に障る、不快な声だった。
睨みそうになるのを必死で抑えつつ、2人で綺麗に作った笑みを浮かべた。
「こんばんは、ディラーオ様。突然の参加をお許し下さい」
先に口を開いたのはAだ。
取り繕う事が得意なので、当たり障りのない言葉を選んで発言したのだろう。
「いや、これは嬉しい誤算ですなぁ。こんな魅力的な娘さんは生まれて初めて見ましたよ」
ニヤついた気味の悪い笑顔のまま、ディラーオも口を開いた。
「お上手ですね」
自然とマチもそう発言する。
言葉は感謝を述べていても、声色はさっさと去れと言わんばかりだ。
「お名前を伺っても?」
2人の美少女を側に置いて、満足そうにしながらそう問う。
「紹介が遅れました。私はミラと申します」
「マチ、です」
Aは身バレを危ぶんでいるが、マチは偽名をあまり使わないのでそのままだ。
「おお…素敵なお名前ですね」
呼吸をするように賞賛を送るが、寒気以外の何物も伝わらない。
「お二方の御家族は?」
「……亡くなりました、数年前に。今は祖母の家にお世話になっています」
「これは…失礼しました」
恐らくディラーオは、捕えても問題ないかという意図を持ってこの質問をした。
そして、Aは捕らわれても大事にはならないような家族構成を選んだ。
この時点で、ディラーオの負けは確定したのだ。
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ハル(プロフ) - °.*カタミ☆*.°ミさん» おぅわっ!?そうだった!!了解しましたー! (2015年3月3日 17時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
°.*カタミ☆*.°ミ - ハルさん» いきなりでゴメン!!今日はレオリオの誕生日だから番外編つくってほしいな〜…なんて…。間に合わなかったら、全然いいんだけど…。本当に当日でゴメン!! (2015年3月3日 7時) (レス) id: 4a9c2a9d92 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん(プロフ) - ハルさん» あとりあえずあありがとうございます!! (2015年2月26日 6時) (レス) id: 4f2bf80238 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - のんのんさん» いいえ違います、ただの(重度の)オタクです←い、一年もかからないように……します……(震え声 (2015年2月25日 22時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん(プロフ) - ハルさん» あとで無茶言ったなとかめっさ考えてたのに、あなたが神か!!ご、後光が……←もう1年でも待ちます!!……私、待ってるわ………ずっと、ずぅっとね………(ヤンデレ風に (2015年2月25日 22時) (レス) id: 4f2bf80238 (このIDを非表示/違反報告)
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