４６話（9/14） ページ48
「除念中は離れられない、強制的な“絶”、念の時間に比例した気絶、オーラが持つ記憶の追体験……と、こんな感じになるのかな。いくつか実験してみないとはっきりしないけど」
無事に手から離すことができた本をそっとめくると、昨日までの抵抗が嘘のようにあっさりと中身が見えた。もう念はかかっておらず、至って普通の本と何ら変わりない。
「簡単に試せることと違うね。レアてだけで使えなくてもいい能力だし」
「んー……ま、そうだね。でも明確にしておきたいからさ、もし念がかかったものがあったら教えてよ。んで、できたら除念中付き添っててほしい」
「見つけたら教えてやるよ」
「わーい」
この口調、多分教えてくれないな。別にいいけど。なんせ他人の人生をダイジェストして見るようなものだから、精神への負担が半端ではない。
それにしても、除念か。思わぬところで思わぬ能力を手に入れてしまった訳だが、「この能力は人には使えない」と心のどこかで確信しているのは何故だろう。
物品と比べて人に使うリスクが大きいのは分かる。除念中は離れられないし、念が使えないから数人の護衛が必要にもなるし、私は途中でめっちゃ寝るし。
だがそれ以上に、何か本能的な部分が叫んでいるのだ。人間に使っていい代物ではない、と。
……まあ、私が人に対してもこの能力を行使できてしまったら、クロロさんの鎖を速攻で外せるという珍事が発生することになるので、これはむしろ好都合と考えるべきだろう。
「おー、起きたかマヌケヅラ」
「出がけに何だこの野郎やんのか」
と、考え込んでいたところに、どうやら食品を盗みに行っていたらしいフィンが戻ってきて初っ端暴言を吐いた。
喧嘩なら買うぞと腕まくりをして立ち上がるが、長く座っていたせいか目眩がしてそのままソファに座り直す羽目になった。それを更に笑われる。いつか腕一本貰ってやるからな。
「お？除念できてんじゃねえか、すげえな」
テーブルにつまみやら菓子やら酒やらを並べながら、本に気がついたフィンが素直に感心した口ぶりで言う。
「そうだろうすごいだろう、崇めて奉りたまへ」
「調子乗んな」
「あだっ」
珍しくちゃんと褒めてくれたのにはしゃいで胸を張ると、ど真ん中目がけてビーフジャーキーの袋を投げつけられた。仮にも女子の体になんてことをするのか。
投げられたジャーキーは有難くかじって、夢中で本を読むフェイを横目に見た。そうそう、この顔が見たくてやったんだ。
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ハル(プロフ) - 向日葵さん» ご無事で何よりです…！それはありがとうございます(笑)幸い軽微な被害で済みましたので、すっかり元気に続いています！余震はまだ少し怖いですけれど、元気にやって参りましょう！ (2018年9月15日 13時) (
レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - エルさん» 同郷の方！ご無事で何よりです！本当に、復旧にあたって下さった方々には頭が上がりませんね…H×Hが完結するまでは何としてでも生きてやりますよ！ (2018年9月15日 13時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - ネフェルティティさん» そちらでも台風などで非常に大きな被害が出たとお聞きしております。地震に台風にと最近災害が一際目立っておりますが、どうかお元気で、ご無事でいらっしゃることを心より願っております。温かいお言葉をありがとうございます！頑張りましょう！ (2018年9月15日 13時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - シユウさん» ありがとうございます！何年もお付き合い頂き感無量でございます…！お願い死なないでシユウさん！ (2018年9月15日 13時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - みーたんさん» ありがとうございます！まだまだ頑張って行く予定です！ (2018年9月15日 13時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
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