【H×H】「まだまだ盛り上がりは沢山、テンション保って気張っていきます！」【フェイタン ヒソカ】

イラスト頂きました！ ページ11

http://uranai.nosv.org/u.php/novel/0f071797bd2/

めり子様からイラスト頂きました！超絶可愛いので是非見て下さい…！

精一杯のお礼として恒例の小話です！





「写真撮ろうぜダーリン」

「一人でやれ」

「お願い！ すぐ消すから！ フェイの手掛かりになるデータ残さないから！」

「何故そんな死に物狂いになてるね」

「え？ そりゃフェイに擬似的に犬耳を付けたいが為にッあああごめんごめんごめんなさい握り潰さないでェ！」

こちらの世界にもsnowに似たアプリがあると知った私は、当然迅速にインストールしてフェイの盗撮を試みた。

が、警戒心が強過ぎて撮れない。一瞬も隙がない。三日間頑張って無理だと判断し、直談判に作戦変更した途端にこれである。この世界は残酷。

みしみしと軋む携帯を必死で取り戻して動作を確認する。よかった、本体は無事のようだ。ケースにはヒビが入ったけれど。

「バックアップなんて取らないし、どこかに投稿もしないよ……一回！ 一回だけで良いから！」

「……どうせ、断ても諦めないのがお前ね」

「あたぼうよ」

ドヤァ、と渾身のドヤ顔で親指を立てると、その指を思い切り真逆にされかけた。あっぶねえ今本気で折れる所だった。

フェイはかなり迷っていた様子だったが、以前私が諸々の事情で三ヶ月粘り続けたことを思い出したのか、仕方なさそうに「いかいだけね」と許可を出してくれた。計画通り。

「ひゃっふー！ じゃあフェイこっち来てこっち！ 隣！ あっいきなりちゅーとかしないでね死ぬ程手ブレするから」

「チッ」

「私の反応見て仕返しがわりにするのはお見通しなんだからな。じゃあ撮るよー」

もう数年来の付き合いなのに未だにほっぺちゅー如きでうずくまる私の方がおかしいって？ うるせえフェイがかっこかわい過ぎるのが悪い。

内カメラに切り替え、プリクラやら何やらで鍛え上げた自撮りスキルを披露しつつ主にフェイにピントを合わせる。勿論犬耳が出現する訳だが──

「……あれ？ 三つ……？」

私の分と、フェイのと……もう一つ。何にもない空中で、中が空っぽの耳と鼻が揺れていた。

慌てて振り向いても誰もいない。類像現象が起こりそうな点もない。思わず頰が引きつる私に、そういえば、とフェイが思い出したように、

「昨日、『死んでも忘れない』とか言てた奴殺したよ」

「………………」

「やめろ」

無言で糸ぶっ放す準備をしたら、フェイに止められた。そういう心霊現象呼ぶのやめてや！

「私は今からヒソカさん専属おにぎり製造マシーンなのでそこんところよろしくぅ！ あっでもフェイに永久就職してるからそれもお忘れなく」→←「恐ろしいよこの人。本能的な恐怖を感じてきた。フェイのも怖かったけどヒソカさんマジでヤバイ」

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