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「イルミさんが暗殺一家の長男ってことを思い知らされる体験だったよ……サダソになった気分だった」 ページ41

武器を取り出した私を流石に警戒してか、私を中心として円状に取り囲む男共。

古代より戦の定石は包囲だ。四方を包囲してしまえば、余程の戦力差がない限りは勝利出来る。まあ勝たれて貰っちゃ困るから勝たせないけど。

右手でナイフを構え、わざとらしくかちゃりと刃を鳴らす。無益な殺生をしない術は、意外にもイルミさんが教えてくれた。

とは言え、彼我に圧倒的な差がある時しか通用しないが……念も覚えていない一般人だから、多分大丈夫だろう。

すること自体は、至って簡単だ。

「死にたいなら、動くと良いさ」

刃先に殺意を乗せる。ただ、それだけ。たったそれだけで、弱者は蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる。

私も半信半疑だったので実際にイルミさんにやって貰ったのだが、死ぬかと思った。というか死んだ。首を落とされる幻覚がめちゃくちゃリアルに見えた。

実戦で使うのは初めてなので通用するか不安だったけれど、彼らはどうやら正しく力量差を判断してくれたらしく、竦んだ足が私に向かうことはない。

硬直している間に円の中心から抜け出す。直後、彼らは私の横をすり抜けてヒソカさんに立ち向かって行った。

こんな若作り女に殺されるよりは、ヒソカの方が。そういう、僅かに残った矜持のなせる技だろう。当然のように瞬殺されたが。

そうしていつの間にか、立っているのは私とヒソカさんと、例の三人だけになった。

「君ら全員不合格だね♦」

具現化してしまったナイフを投げ捨てて、七十六番以外の二人を眺める。二人共、何故私がここにいるのか理解出来ていなさそうな表情だ。心が痛むぜ。

「残りは君達三人だけ♥」

ヒソカさんがゆっくりと、距離を詰めていく。もう十歩も歩けば手が届く、その辺りで、三人は一斉に別々に駆けた。

「なるほど、好判断だ♥ごほうびに十秒待ってやるよ♣」

ご丁寧にカウントを始めるヒソカさん。──さて、ここらで一つ、話す機会を作っとかないとな。

ヒソカさんの前を歩きながら、後ろ手に「ちょっと行ってきます」と念文字を書く。止められるようなこともなく、私も先の三人に倣って森に入った。

探し回っていたら時間がなくなるので、“隠”と“円”を同時に発動する。長時間やるのは辛いからさっさと見付かって欲しい私の望みを汲んでくれたように、結構近くに目的の姿を捉えた。

木々を伝い、彼の走る方向に降り立つ。即座にブレーキをかける反応速度は流石だ。

「やっほ、クラピカ。さっき振り」

「ここからちょっとどころじゃなくクラピカに対する当たりが強くなるので、クラピカファンの方は閲覧しない方が良いと思われます!」→←「煽り大好きウボォーさんとかフィンとかと一緒にいたら癖になっちゃうよね、って言い訳」



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ロキ(プロフ) - エーミール少年が登場しとる笑 (2020年2月20日 21時) (レス) id: 2da3670e3a (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - みーたんさん» わーい閲覧ありがとうございますー! うーん…原作軸に沿って動くだけでかなり暇がないので、子育てさせるなら捨て子拾うとかそんな感じになりますね (2017年3月26日 15時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
みーたん - 更新されたの見ました!後、質問です。将来フェイと夢主の間に子供とかできたりするんですか。フェイと夢主の子育てシーンとか見たいです (2017年3月26日 9時) (レス) id: 46104a2fe8 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫月さん» この小説ももう49話埋まってしまったよ…。言うてやったのは膝カックンだけどね!(ショボい)元の世界についてはまだ言及しないかな〜…といった感じ。ただどっかのタイミングで一時帰界させないとなあ、とは考えてる所! (2017年3月26日 0時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - みーたんさん» ああああありがとうございます……!!! (2017年3月26日 0時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハル | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年8月19日 0時

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