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「えっ」
「あ」
イルミ=ゾルディック、現在二十歳。
もうすっかり手慣れた暗殺業だが、この二十年間、他の暗殺者と鉢合わせた事は一度もなかった。
それだけに動きを止めてしまう。向こうも、全身黒に包まれて体格も隠れているので何も探れないが、オーラから見るに困惑しているようだ。
最初につい出してしまった声から、性別は分かった。どうやら女のようだが、変声している可能性も否めない。
「え、……っと、もしかして、イルミ=ゾルディックさん？」
「……何故知っている？」
顔を見ただけで素性を看破された。ゾルディック家は変装こそしていないものの余りなり形を認識されていないので、これだけで十分警戒に値する。
素早く右手に針を構えると、黒装束は慌てた様子で手を振った。
「まま、待って待って！ 私は貴方達の敵じゃないよ！ 私はドロフリング家だから！」
ドロフリング。その家名を聞いて、イルミは記憶を探る。
確かゾルディックに引けを取らない裏稼業の一家で、暗殺業の他に情報屋としても有名だった筈だ。
同じ暗殺を生業にしているので、情報は集めやすいだろう。結論付けて、針は持ったままに手を下ろす。
「で？ 君も、」
「ルークって呼んで」
「……ルークも、この奥の男がターゲット？」
指差す方向には罠の気配がたっぷりとある。重要人物が隠されていると考えて、まず間違いはない。
「そう。イルミさんも？」
「ああ。こういう場合はどうしたら良いかな……君を殺して埋めても良いならそうしたいんだけど」
「それに許可を出すと思っているなら、私はゾルディック家の教育を怪しまざるを得ないよ……」
商売仇も減らせて一石二鳥、名案のつもりで提案したのだが、生憎簡単に殺されてくれる素振りはない。
どうしようか、と悩む二人。
「……うーん、イルミさん。貴方の依頼完了条件って何？」
「ターゲットの殺害、及び遺体の運搬」
「ならイルミさんが殺してどうぞ。私はターゲットの死亡確認が出来れば良いから」
「へえ。じゃあ行かせて貰うよ」
存外すんなりと殺害を譲ったルークは、深く被ったフードの隙間でにっこりと笑って奥への道を手で示す。
遠慮などする気もないイルミは、罠が蔓延る廊下を何の躊躇もなく進む。
「またねぇ、イルミさん」
背後で、そんな台詞が聞こえてから、ルークの気配は消えた。
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ハル(プロフ) - 鈴耶さん» 突発性に定評のある私に対してそのような有難いお言葉をかけて下さるとは…一体どこの聖人様でしょうか！？← いつもありがとうございます！！今後も全力で頑張っていきます！ (2016年2月15日 14時) (
レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
鈴耶 - いやぁ、、、！相変わらず素晴らしい作品ですねぇ！､､､とかちょっと偉そうに言ってしまいました(笑)他の作品も楽しく拝見させて貰ってます！更新頑張って下さい！ (2016年2月14日 22時) (レス) id: fb89cb587f (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - にゃんこさん» そんな……そんな温かく有難いお言葉下さっても、私は更新ぐらいしか出来ませんよ!!!! ありがとうございます!!!!! 楽しめるような文章を書けるように日夜努力していきたいと思います!!! (2016年1月10日 3時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 新作の通知がきた瞬間、うおー! 見てー! と心の中で叫んでいたのですが、何故か今日に限って忙しく……やっと、やっと見れました……!(歓喜) 今後の展開が楽しみです! ハルさんのペースで更新頑張って下さい! (2016年1月10日 2時) (レス) id: 88cdc54ef8 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - kirakirabosi746さん» おっふ…システムの未熟さについては本当すみません…！ この四本全部が長編だぜィ！ 楽しく読んで貰えるよう尽力するよー！ (2016年1月9日 22時) (レス) id: a73d01fcb2 (このIDを非表示/違反報告)
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