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70話 ページ30

Aside〜




男は少し黙ったと思ったら、今度は笑い出した

男「ククク…イイ……イイよアンタ。獣の匂い…隠しきれない獣の匂いがするよ。あの人と同じ。片手で闘り合うには惜しいやねェ、行きな」

男はスッと銀時に道を譲った

銀時は此方をチラッと見て前に進んだ

男「アンタもだよ。…………アンタは女だねェ。女の匂いがするよ」

匂い?よほど鼻が良いのか

僕は男の前を通って銀時の後を追おうとした。しかし男の前に来た時、僕も銀時の様に言われた

男「………!アンタは獣の匂いじゃない。獣よりもっと恐ろしい…化物()の匂いがするよ。あの人よりもあの男よりももっと恐ろしい、隠しきれていない化物()の匂い………アンタはいったい…」

どうやらコイツの鼻は真実を見抜けるらしい

ほら、現に人に化けた化物()が見事に暴かれた

A『………僕は只の化物(ヒト)……だと思いたいよ。いや、化物か?バ"ケモノ"なのか?自分でももう解んねェよ。唯一解るのはせめてもの一瞬でも化物ではなく(人に)成ろうとしている事だけだ』

化物なのか

人なのか

それとも人に憧れている化物なのか

僕は若干顔を合わせる青くしている男の前を通り、銀時の後を追った

銀時に追いついて、横を歩こうとすると

突然、銀時の手が僕の頭に乗っていた

A『急に何だ』

銀時「てめーは普通の人だ。ほら、化物なら今俺喰われてるだろ?だからお前は人だ」

あの男と僕の会話を聞いていたのだろう。そして銀時なりに僕を励まそうとしているのだろう

A『ありがとな』

僕が少し笑えば、銀時は顔を逸した

取り敢えず制服だと目立つから、一旦僕は万事屋に戻って着替えることにした

制服より、何時もの服だな。着慣れて動き易い


そして僕は思い出した"橋田屋"と"賀兵衛"の単語についてだ

まず橋田屋は万事屋からでも見えるビル、江戸幕府開闢より続く老舗の事だ。此れの現当主橋田賀兵衛。表向きは好々爺だが、裏ではテロリストの援助をしている。そして、援助をする代わりに浪士達を闇で動かし、商いに利用しているとの事だ

つまり、汚ェ仕事を請け負わせる用心棒代わりだ

いち商人とは思えない程の権力を有し、怖れられる男。それが橋田賀兵衛のもう一つの顔だ

簡潔に言えば、悪い奴

何でそんな事を知っておきながら、逮捕しなかったかって?

決定的な証拠が無いといけないだろ

71話【人に会うときはまずアポを】→←69話【家政婦はやっぱり見てた】


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月光(プロフ) - 沙月さん» その気持ち解ります!こっちでは高杉も生きていられるようにしようと思っています。ぜひ楽しみにしていてくださいね! (2019年6月20日 13時) (レス) id: efd138e05d (このIDを非表示/違反報告)
沙月(プロフ) - 高杉が死んじゃったよ...あのシーンはボロなきしちゃったよ...楽しみにしてます。 (2019年6月20日 3時) (レス) id: b7d8d46a43 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月光 | 作成日時:2019年6月11日 1時

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