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212話【「友」と書いて「てき」と読む】 ページ34

Aside〜


夕日を後ろにそう言う銀時は少しだけ、ほんの少ォしだけ本当に少しだけ格好良く見えた。黙っていたらモテるのに口を開くとセクハラ大王だからな。人には欠点は付き物だ

銀時の話を聞いてたまは先にスナックお登勢に帰った。僕は家に流石に帰れないので何処かで適当に時間を潰す予定だ。適当に居酒屋か何かによるか、別に一日寝ないくらいで死なねェしな

朝になって銀時を探しに行こうと席を立ったとき、懐に入れていた携帯電話が音と振動を立てた。電話の相手は源外のジィさん、しかし電話に出たのは銀時だった。電話に出ての一発目に”からくり堂に来い”そう言われ電話を切られた。何なんだ、そう思いつつも呼び出された場所に急ぐ。其処に待っていたのは銀時と定春そして額に罅を入れたたま、床に寝ていた、あァそう云う事、なるほど、僕の仲間に手を出されたと云う訳か。定春が不安そうに僕を舐める

A『大丈夫だよ定春、で、如何しますか大将?』

銀時「んな事決まってらァ。取り戻しに行くぞA」

そう言う銀時に頼もしくなったなぁと年寄りくさい事を思う


かぶき町には僕達がお尋ね者として指名手配される。キャバ嬢やら百華やら柳生一門やら本物の御尋ね者(攘夷浪士)色んな奴等が僕達を探す。定春の上に乗った僕と銀時は屋根の上に登る。心配そうに僕達を見る定春を撫でた

A『良いか定春、前だけを見て何があっても振り返らずに走れ。心配ないさ、何時もと変わらない。帰ろう、僕等の家にさ』

町民の前に姿を表した僕達は大きな音と砂埃を立てて下に降りる。定春の上には人形を置いて町民を陽動する。銀時は金時の方へ、僕は神楽と新八の方へと足を進める

A『銀時…』

銀時「解ってらァ、次会う時はアイツ等と同じだ」

A、銀時
「『万事屋で会おう』」


かぶき町の路地裏から大通り全てを洗う勢いで二人を探す。暫らく経つと大通りの方で大きな光が現れた。

そして漸く見つけ出した。二人は路地裏で倒れていたのだ

A『新八神楽!』「新ちゃん神楽ちゃん!」

屋根から下に降りる僕の声と大通りから聞こえた声は被った。声の主は上から降ってきた僕に吃驚したような表情をする

妙「Aさん…!何で此処に…」

A『其れは後だ。先に此奴等を起こすぞ』

二人を軽く揺すって起こす。二人は頭を押さえながらゆっくりと身体を起こした

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作者名:月光 | 作成日時:2020年8月17日 21時

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