名探偵の妹ちゃん【文豪ストレイドッグス】

第二十六話《9》 ページ30

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国木田「――に、この街で…__




こいつには遭うな遭ったら逃げろ」


国木田さんが誰かに何かを教えてる。多分敦さん…
そこにいってみると――


太宰「マフィアだよ」


敦さんが持つ写真が見えた
そいつの顔を、ボクはよく知っていた。

厭な汗と脳みそが信号を出す。
脳裏にまだあどけない少女の顔。

ボクの名を呼ぶ声。


血の臭い。


泣き叫ぶ、声。




国木田「名は芥川」




…ﾄﾞｯｸﾝ………ｯ


太宰「…。」


ボクは最後まで、三人のいた場所に入ることはなかった。
ただただ壁に背を預け、ずるずると座り込んだ。



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「………」

太宰「敦君と谷崎兄妹ならもう出掛けた。国木田君は掃除をするとかで道具をとりに
与謝野先生は医務室。賢治君は仕事、乱歩さんは出張、社長なら…((「何言いたいの？」…


…彼女に盗聴機を付けた。気づいていないのなら君が本当に殴りたい
彼に会うことができるよ」


「…ボクはあんたが嫌いだ。理由は初めてあったとき云ったよな









お前が、マフィアだからだって」




太宰はしばらく黙りボクを見る
ボクは見つめ…睨み返した。


太宰「…せめて元、を付けたほしいかな」

肩を竦めながら返すそいつの服をつかむ。


太宰「ｯ…！相変わらず、力が強いね。
昔君に殴られた頬の痛み…まだ昨日のことのように覚えてるよ」

「…人を殺しても何にも思わないようなところにいたあんたに言われたくない
何でだ！何で関係のない人まで巻き込んでおいて殺す？何にも思わないのかよ！
そんなの…人じゃねぇよｯ!!」



殺して、殺して。それだけで………
殺しても涙も出さない。悲しまない、苦しまない。

そんなマフィアが大嫌いだ。



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