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2xxx年 3月
妹が消えた。
元気で素直で可愛くて、自慢の妹。
大事な私の妹。
最初は軽い家出、だいたい友達の家にでも行っているのだろうと両親は深くは考えてはいなかった。
妹が家に帰らなくなって、１ヶ月。
妹はまだ家に帰ってこない。
どこにいったのだろうか、何か嫌なことがあったのだろうか。
どうして急に消えたのか。
私には何もわからない。
毎日一緒にいて、毎日変なことで笑いあって。
妹のことを1番わかっているのは私だと思っていたのに、妹の行方すらわからない。
「ねえ帰ってきてよ、また一緒に笑い合いたいよ」
両親が眠った深夜00時。
人気のない真っ暗な妹の部屋で呟く。
オレンジ色の布団カバーをつけたベッド。
枕カバーは向日葵模様だ。
元気で可愛い妹にはぴったりのベッド。
部屋も色々なもので溢れかえっていて妹らしい。
妹の部屋を見ているだけで目から涙が溢れてくる。
なんで、どうして私を置いていったの、さみしいよ、いつも一緒だったじゃん、１人にしないでよ。
行き場のない思いが溢れて涙が止まらなくなる。
今日は妹の部屋で寝よう、さみしくならないように。
帰ってきたら一緒のベッドで寝ようね。
それからいっぱい色んなことを話そう。
だから、
早く帰ってきて。
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