ねぇ、聞いてくれますか？ (ページ2)

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〈公安委員会第×××回会議報告書〉

胡蝶 A

コチョウ A

・１５歳

・身長１６５㎝体重４８㎏

・『個性』…………重蝶治療

・『容姿』…………肩につく位のボブカット。紺色の髪、桃色の瞳。

　 …………黒色のセーラー服を着用。赤のリボン。(個人購入、学校指定のものではない。だが学校へ行く際はしっかりブレザーを着用している。私服の模様。)

・『出身』…………三重県。(口調はやや三重弁が入っている模様。)

・『中学』…………三年一組。八番。露座柳(ロザリュウ)中学校在学中。

　 …………級友、麗日お茶子。

・『家族』…………父、母、自分の三人構成。

　 …………父、投獄。服役中の懲役十年。

　 …………母、精神科入院中。

・『性格』…………学校では明るく友人も多数。

　 …………学校外で見せる、または級友で友人の麗日お茶子にのみ見せる素は

『毒舌』『敬語』『自殺願望者』『冷徹』など。

学校では見せる事のない、負の感情を見せる事がほとんど。人格を二つ上手く操っている模様。人格の切り替えは服装か素を見せない者に外で出くわした場合かと思われる。

素を見せる者は『警戒している者』、『信用している者』に別れており、麗日お茶子は後者だろう。

・『素質』…………『個性』も珍しい治癒個性、ヒーローとしての才能や観察眼、頭脳、体力面においても優秀。

〈会議結論〉

性格改善や

敵にその強個性が狙われる可能性、

ヒーロー界後進育成などの様々な目的を主とし、家族全面支援の他、

公安による監視などが決定した。

ヒーロー界後進育成についてはプロヒーロー・『ホークス』がヒーローとしての教育を指南する事とする。

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この報告書、
それから報告書に同封されていた、

少女に関しての資料を、

一人福岡の夜景が見渡せるビルの屋上で、

背中の

しなやかで硬く紅い羽を広げたある男がそれらを見ていた。

そのある男こそ、通称『速すぎる男』の異名を持つ

プロヒーロー・『ホークス』なのであった。

「へぇ…………」

ホークスは自身が手に持つ報告書と資料に目を通しながら興味深そうに、別の言い方をすれば面白そうにそれらを見た後、

自身の羽を広げ、ビルの屋上を飛び去っていった。