85 メールにて ページ35
「はあ……」
≪今起きてるー?
なんか眠れないんですよー≫
なかなか寝付けず、カケルンへのメールを作成した。
あえてのカケルンに。
そして、送信ボタンを押し、送信されたことを確認すると、
携帯を投げ捨てた。
「はぁ。なんだよこのモヤモヤ。意味わかんない」
無性にイライラするし、動悸が激しい。
イライラって言っても、歯がゆいような、何て言うか……
上手く言葉に出来ない。
ブー、ブー。
数分後、携帯が震えた。
表示画面には、”カケルン”の文字があった。
≪from:カケルン
柊太君に会えなくて、さびしいんじゃない?
本当はずっとそばに居たかったりして。可愛いー。
では、そんな可愛い海翔君に、
カケルンのおまじないをお送りいたしまーす!
眠れ〜、眠れ〜、おやすみイカ墨〜♪
はいっ! これで眠れます! ≫
そんな心優しい内容に、私は体の力を抜いた。
ただ、一つ引っ掛かる点があった。
この文章だと、いかにも柊太と私が付き合ってる〜みたいな内容だし。
絶対に可笑しいんだ。
だって、
「カケルンに私の本性教えた覚えなーい!! 」
から。
なんで、なんでカケルンまで私が女ってこと知ってるの?
なんか情報がすっごく流出しちゃってるけど、
多分光令だよね。犯人は光令だよね。
なんとなく分かる。
「ま、しょうがなーい! おやすみイカ墨〜」
こうして不安定な心を安定させ、私はいったん眠りについた。
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流華 - ネクロさん» 感想ありがとうございます!!久々にうらつくを開いたらコメントあって嬉しいです涙 (2021年6月27日 20時) (レス) id: c141522df8 (このIDを非表示/違反報告)
ネクロ - 今1を読み終わった所です!2が楽しみなので、早速読んできます! (2021年1月2日 20時) (レス) id: acc1702ca8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:作者 x他1人 | 作成日時:2014年3月23日 22時