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79 新たな発見! ページ29

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「行ってきまーす」

「ちょっと待て!! 」

「なにー? 」

 
 重い荷物を抱えながら、扉の向こうへと行こうとしたところを、

柊太に呼び止められ、不機嫌な様子で私は振り向いた。


「何? じゃねぇだろ! どう考えたって。

 いくらなんでもその荷物は多すぎだろ」


「大杉って……」


誰だよ。


「なんで柊太にそんなこと言われなくちゃいけないの? 」


 大杉とか、

意味不明だし、

聞いて頭に浮かぶのが何故かハゲたおっさんだし。


「だって、麗ん家に行くだけだろ」

「うん。泊まりで」


 私がさらりと言い放った言葉を最後に、

なぜかこの場は長〜〜い沈黙の空気に包まれた。

まぁ、私的には、柊太が落ち着いてくれたわけで、別に悪いことではないけれども。


「じゃあ、行ってきます」

「聞いてねぇ」

「え? 」

「泊とかマジ聞いてねぇんだけど」


あれ、言ってなかったっけ?

それに、柊太は落ち着いたどころか、より興奮しちゃってるし。

面白い。


「あはは。そうだっけ」

「笑いごとじゃねぇだろ」


最近、思うんだけど、柊太って、


「なんで最近そんなに過保護なの? 」

「は? ……過保護って、そりゃ、心配だろ。

 お前、バカだし、お人好しだし、お菓子あげるって言えば平気で

 ついてくるような奴だし」


 小さな声で深く俯きながら、柊太はボソボソと言った。

それもデクレシェンド状態で、発した言葉が徐々に小さくなってゆく。


 ――あ!

待てよ?

よくよく言葉を理解してみたら、柊太が言ってることって、完全に私に対する、

もしかするともしかするやつなのでは……。


「妬いてるの? 」

「は? 」

「もしやの、ヤキモチ? 」

「はっ? 」


しめた!

これは、確実に。


「私のために妬いてくれてるんだ! 」

「……っ」


 にしても、ヤッバイ。

面白いのはもちろん、柊太をいじって照れさせると、

めっちゃ可愛いかも。

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流華 - ネクロさん» 感想ありがとうございます!!久々にうらつくを開いたらコメントあって嬉しいです涙 (2021年6月27日 20時) (レス) id: c141522df8 (このIDを非表示/違反報告)
ネクロ - 今1を読み終わった所です!2が楽しみなので、早速読んできます! (2021年1月2日 20時) (レス) id: acc1702ca8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:作者 x他1人 | 作成日時:2014年3月23日 22時

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