◇・*。放課後のシンデレラ。*・◇ (ページ10)

今日:9 hit、昨日:31 hit、合計:65,276 hit

10 ページ10

・

◇海人Side◇

・

廉「かいとおーーーーー俺も楽しかったわー部活！」

鞄をリュックみたいに背負った廉は

かかとでローファーを踏みながらだるそーに歩いてきた

大声を出す廉の横で

菊ちゃんが怪訝そうな顔をしてる

菊乃「海人も今日部活だったっけ？」

海人「ううん、今日は図書室で宿題してた」

廉「真面目やな～」

意外ともうすぐ中間テストだしね

それにAちゃんとも帰れるし、結果としてよかった

4人で改札を通ってホームまで歩く

廉「あ、ラッキーすぐ電車くるで」

普段だったらオレと廉が同じ方面で、

Aちゃんと菊ちゃんが同じ方向なんだけど

海人「今日はAちゃんのこと送っていこっかな」

「…えっ、ほんと？//」

海人「うん」

廉「なんや～～俺1人かい！」

海人「ごめん廉(笑)」

廉「ええけど(笑)また明日な」

来た電車にひらひら～と手を振りながら乗り込んでいった廉

菊乃「ほんとに騒がしい人(笑)」

3人で部活とか中間テストについて話しながらも

さっきからずっと心臓がドキドキしっぱなしで

頭も上の空で、会話に集中できない

菊乃「この間入学したのに、もう明後日5月って早いね」

「ねー」

だって、もう付き合ってから1ヶ月以上経つし

今日こそ・・・Aちゃんにキスをしよう

そう決めたらめっちゃ意識しちゃって

ずっと心が緊張してる

身体もこわばって、うまく呼吸できない感じ

菊乃「じゃああたしここで乗り換えだから、降りるね」

「うんっ、また明日」

海人「バイバイ」

菊ちゃんにバイバイすると

Aちゃんがくるっと体ごとこっちを向いた

「海人くんと一緒に帰れてうれしいっ」

オレのつり革を持つ手は、汗ばんでるし

今手を繋いだらドキドキしてるのが伝わっちゃいそうで

Aちゃんの目をうまく見ることができなかった

・