◇・*。放課後のシンデレラ。*・◇ (ページ40)

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◇廉Side◇

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菊乃「ちょっとやめてよ(笑)」

廉「菊乃の髪なにしてもサラサラやろ」

俺の手を笑いながらはねのけて、

菊乃「そんなの理由にならないから(笑)」

『あーやだやだ』って言いながら両手で髪の毛を整えなおす菊乃

菊乃「まあさ、」

廉「うん？」

菊乃「傷ついた心は新しい恋で吹っ切れるって言うじゃない？

・・・新しい恋、探してみたら？」

廉「・・・せやなー…」

さすがにもう慣れてきたし、Aと海人のこと

この感情をどうこうしたいって思わんくなったってゆーか

やからと言って無理して吹っ切れようとも思わないねんな…

思えない、っていう言い訳やけど

隙に割り込もうとかは、ほんまにないねん

けどAと話したらやっぱドキドキするし

もし付き合ったら、とかはやっぱ…寝る前とか・・・考えてまうねんな

海人の悩みっつーかのろけっつーか、はもちろん乗ってあげてんねんけど

本音を言えば、羨ましくてしゃーないし

初々しいっていつも二人のこと茶化すけど

・・・逆に二人がカップルらしくなってったらそれはそれで耐えられへんと思うわ

だってそしたらなんか

ほんまのカップルみたいになるやん・・・

廉「菊乃は知らんと思うけど、」

中学でもずっと彼氏がおって

今も、人気やから

菊乃はこんな気持ち、知らんと思うけど

廉「失恋から立ち直るん、難しいねんで」

やっぱどんだけAのこと忘れよう思ってもさ

すげー近くにおるねんもん、

好きな気持ちが何度も呼び起こされるだけや

菊乃「知ってるよ」

廉「ほんまかぁー？俺みたいなオトナな恋、したことないやろ」

冗談のつもりでそう言って菊乃のことを見ると

えらい真面目な顔で

菊乃「したことあるよ」

って言って微笑んだ顔は

ちょっと切なげで

…誰よりも大人っぽく見えて

意外やけどそうなんかな、って思った

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