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ズドォオオン！！
目の前に吹っ飛んできた扉を見てがく然と突っ立っていたハリーはハッとしてもの影に隠れた。
「うっ…うっ････誰だぁ！！」
雷が激しく鳴り響く豪雨がその人影を映し出すがよく見えない。
「すまんな。」
大男は窮屈そうに入ってくると一言謝って吹っ飛ばした扉をいとも簡単に扉にはめた。
「茶でも入れてくれんか？ここまで来るのに骨がかかったぞ？」
そう言って男は遠慮の塊もなくダーズリーを払いのけてソファーに座った。
「レイ〜火〜〜。」
「！？」
その蔭から東洋の少女が濡れた服を寒そうに着こんで出てくるのに驚く。
「寒っ････、風邪引く風邪引く。」
そう言ってまた蔭からでてきた中性的な黒髪の少女が取りだした紙を暖炉に向かって投げた。
ボオッ！
「「「！？」」」
「････あぁ〜…生き返る。」
驚くダーズリー一家を横目にハルは一人暖炉で癒される。そして
「！あ…」
暖炉の火で明るみになった少女の顔にハリーは思わず声を漏らした。
「あ！ハリーみっけ。」
くすくすと笑う少女は着こんだコートをぎゅっと握ったまま楽しそうにその瞳を細める。
「…ああ、本間。よぉ、初めまして。」
「何じゃと？！ハリー!!赤ん坊以来だなァ！」
その彼女の声に引かれるようにもう一人の少女の目がこっちに向くとすぐ大男も興奮してこっちに来た。
「ジェームズにそっくりだ…。でも目は母さんの目だなァ！」
嬉しそうに黄金虫のような目がくしゃくしゃになって笑う。それにハリーは呆然としていたが次第に笑みがこぼれた。
「今すぐお引き取り願いたい。家宅侵入罪ですぞ！」
「黙れ、ダーズリー！腐った大すももめ！」
「ぶっ‥」
「おぉ…」
持ち出した銃を見たﾊｸﾞﾘｯﾄが軽くひん曲げて放り投げるとダーズリー夫妻が小さく悲鳴をあげるのにハルとレイは声を押し殺して笑った。
「すげぇだろ？ハリー」
「ふふ･･」
レイが声をかけるとハリーは途端に可笑しそうに小さく笑った。
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作者名：イト | 作成日時：2018年3月8日 23時
