気紛れな彼女達：賢者の石 (ページ7)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:6,957 hit

7 ページ7

「「いぇ―――い！！祝！ﾊﾞｰﾉﾝ家追い出し成功！！」」

パン★

二人で祝杯をあげる(ジュース)ハルとレイが楽しそうにハイタッチした。

「おい！おまえら!!そんなにはしゃぐんならこっから下りてもらうぞ？」

そう言って運転するのはﾊｸﾞﾘｯﾄで、なんとハルとレイはﾊｸﾞﾘｯﾄのコートにもぐって祝杯をあげていたのだ。

「この豪雨だってーのに気は確かか！？」

しかも雷も鳴る豪雨の中。

「ちょっとー！ここまで追い込むのどれだけ苦労したと思ってんのﾊｸﾞﾘｯﾄ！レイの言霊なしじゃできなかったんだからね！」

「････」

「クク…楽しかったな、アレは････」

そう言って黒く笑うレイの手に握られるのは隠し撮りされた写真の数々。それを見てﾊｸﾞﾘｯﾄは言葉をのみ込んで運転に集中する。

「(････同情したくなってきたぞ。)」

と思わず眼舞いさえ覚えるﾊｸﾞﾘｯﾄはこれから訪れるﾊﾞｰﾉﾝ一家に同情する。

「これくらいしないと！有利に立てないでしょー。同情する余地ないよ！」

と満足そうにレイの持つ写真を盗撮したハルが微笑む。

「････はぁ…、頼むから向こう行っても大人しくしててくれよ？二人とも。」

と言ったﾊｸﾞﾘｯﾄがこれから一暴れするなんて彼自身思っていないだろう。

「大丈夫大丈夫♪止めないから。」

ふふ、と楽しそうに笑うハルの目がきらきらと輝いていてﾊｸﾞﾘｯﾄはその眼に校長の孫と改めて思い知らされるのだった。