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ジェイムス・ポッター
「わぁ…」
トロフィーに刻まれた名前にハリーが感嘆の息を吐く。
「ハリーのお父さんもシーカーだったんだね。親子揃って同じポジションで、しかも100年ぶりの最年少だなんてきっと鼻も高いよ。」
「ハル……」
へへとくすぐったそうに笑うハリーにハルは頭をわしゃわしゃと撫でた。
「…………。」
それを他所にレイは一つのトロフィーの前でガラスを撫でる。
「(え……)」
それに気づいた私は不思議に思う。だってそれは
「ハリーってばハーマイオニーより知らないんだね。」
「うん、そうなんだ。」
ロンとハリーが話しているのを横目にすっとレイの隣に並んだ。3人がトロフィーの陳列から歩き出すのにレイはまだ見つめたままだった。
「レイ」
「！ ああ…悪いな。」
困ったように前髪をかきあげるレイに頭を横に振った。
「珍しい。考え事？」
「…ああ、」
そう言ってハリー達とは別の道を歩き始めたレイに寮に帰るのかと悟った。
「(そっか…レイはあたしと違ってこの世界の住人だから…。)」
立ち回り気をつけなきゃなのかな、と今度はあたしが考えているとトンと肩をぶつけてきた。
「時が来たら話すわ。」
「うん！」
レイのこういうとこ好き。短い黒髪に灰色の目。中性的な顔。男だったらイケメン過ぎて放置出来ないわ。
「それより、俺は戻るけどハリー達追っかけんでええんか？」
「あ。…まぁ、ゆっくり追いかけるよ。」
スリザリンへ続く廊下に差し掛かってハルは振り返ったレイにじゃっと手を振って踵を返した。
「ん？ハルか、こんなところで何をしている？」
「フィルチさーん！こんばんはー！ミセスノリスー！」
ふしゃー！
「…には、相変わらず嫌われてるみたいね、私。」
両手を拡げて駆け寄れば来るなとばかりに威嚇するノリスにハルは苦笑した。
「お前か？3階の廊下にいたのは…」
「いやいや、フィルチさん。私いま下から来たでしょ。どう頑張っても無理ですよ。」
ふしゃー！と威嚇するノリスに懲りずに手を伸ばす。どうにかして仲良くなりたいもんだけどなぁ〜。ペシりと叩かれたノリスの愛が痛い。
「…ハル、いくらお前がダンブルドアの孫といえど何かしでかしてみろ。容赦せ」
ああああーーーー！？？？？
「「…………」」
何か聞こえたんだけど。
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作者名：イト | 作成日時：2018年3月8日 23時
