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「いいなぁ〜、ハリー。俺も早くクィディッチ出たい…。」
「レイも箒乗るの好きだもんね。まぁしばらくはハリーの活躍を応援しようよ一緒に。」
だらーんと大広間のテーブルで伏せるレイにハルはニコニコとコニスと一緒に背を撫でた。
「おいおい、敵方を味方に誘ってどうする〜？」
「お元気ですかな、お姫様たち。」
「フレッドとジョージ。」
「…………」
いま一番会いたくないのが来たと言わんばかりにレイがあからさまに眉根を寄せて突っ伏した。
「フレッドとジョージもクィディッチ出るんだよね。」
「ああ！ビーターだ！」
「………いいなぁ〜」
「なんだ、姫。叩かれるのをご所望か？」
ケラケラと笑うフレッドにむすーっと不機嫌に頬を膨らます。
「ちょーっと、フレッド。そんなこと言わないで！この子、こう見えて根に持つタイプだからクィディッチに参加されたらボロボロにされちゃう。」
「姫！箒乗れるのか？！日本の陰陽師はシキガミっていう使い魔に乗ってるんじゃないよか！？」
「式神の使い方を教えてやるよ。」
「(あ、標準語…)」
「(馬鹿だな、相棒…)」
震える手で握りしめられた護符を見てハルとジョージはお先真っ暗なフレッドに心の中で手を合わせた。
「あ、ハル！レイ」
バキューン！ビリビリ…
「…何があったの？」
「あ、ハリー。」
「…よぅ、今ちょっとフレッドに付いた悪い霊を追っ払ってたところや。」
もう終わった、とレイが告げた矢先にまっ黒焦げになったフレッドをジョージが回収して行った。
「ハリー、クィディッチ選抜おめでとう！」
パンパンパパン…！
「ありがとう…！」
護符に封じ込めていた花火の魔法が広間の一角で可愛らしく打ち上がる。花火が咲き終えた後には光が《ハリーおめでとう！》の文字を象って輝いた。
「でも不安なんだ。あの時はたまたま上手く言ったけど…僕があんな大役、出来るかどうか…」
「大丈夫、親譲りだもの。」
その不安な声にいち早く答えたのはハーマイオニーで、本から顔を覗かせるとにっこりと笑った。
「確かに。」
「どういうこと？」
「見た方が早いってことや。行こか、ハリー。」
頷くハルとレイは追いついてきたロンも加えてトロフィーが並ぶ通路に出た。
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作者名：イト | 作成日時：2018年3月8日 23時
