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そうしてしばらく時間が経つとスリザリンとグリフィンドールの生徒たちが集まって来た。
「何でアンタ、レイ様と一緒にいるのよォ！！」
「レイ･･様！？」
キィイ〜！と金切り声を上げるパンジーに睨まれたりしたが、レイがジロリと睨んだだけで押し黙った。これ、何効果？
「それでは箒の横について。急いで･･!!そして利き腕を差し出して、大声で‥！」
あらかたの説明が終えていそいそと箒の横につくと、先生の指示通りに手を伸ばして口を開く。名物イベント。
「上がれ！」
バシッ
「･･･････おお。」
優秀。思わず安堵の息が出た。隣のレイを見れば箒はさも当たり前のようにレイの手に収まっている。すると
「貴女は心配はないようですね、レイ嬢。」
「･････キモい。そのネタ、いつまで引きずるつもり？」
絡み付いてくるようザビニの手をレイは無表情に叩き落とした。その様子を垣間見てしまったノットがあからさまに顔を顰めたのを他所にハルも微妙な顔で顔を反らした。その時
「上がれ――！！」
バシン･･！！
「うっ･･」
ロンの大声に反応した箒が彼の顔面を強打した。思わず笑い声がこぼれるとか細い声で注意するロンが顔を赤らめていたがハリーと思わず笑ってしまった。
「(ああ‥、平和。君たち、癒し。)」
じぃーんと思わず一息ついているといつの間にかマダムフーチの指示で皆が飛び立つ準備をしているのに慌てて箒にまたがった。
「それでは、１・２・３で行きますよ？１・２」
ピーッ‥！
トン、と軽く地面を蹴ってみると浮かび上がった箒にハルは小さく笑みを浮かべる。が、しかし
「ネビル！」
誰かの声に驚いて振り向くと徐々に高さが上がっていく箒に顔を真っ青にしたネビルがいた。
「ネビル・ロングボトム、落ち着きなさい。」
マダムフーチも声をかけるが、恐怖心が勝っているのか箒は聞く耳持たずで突然飛び立ってしまった。
「ネビル――！！」
ハリーの叫び声とともに過ぎ去った一つの影をレイはため息を吐いて見送った。
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作者名：イト | 作成日時：2018年3月8日 23時
