【黒子のバスケ】かなり平凡であろう自分、マネージャー始めます。

平凡な女子高生の帰り道。 ページ8

「ふ、あぁ〜」



初日の部活が終わり、全員解散となった。

マネージャーの仕事は初心者で初日ということもあって、ドリンクの補充やタオルの準備、タイマーの係や監督である相田先輩の手伝いなどが宛てられた。

それと今日はなかったが、ゲームをするようになったらスコアやオフィシャル、ケガ人が出たら手当てなどもやってもらうつもりだということを教えられた。


足を引っ張っぱらないように気をつけないとなぁ……


バスケはそれなりに好きだし、小さい頃そこそこプレイもした。けどマネージャーは初心者同然だし、ルールも細かく覚えなくては。
ただでさえそこまで要領がいいわけじゃないから時間かかりそうだし。

先輩達は「気にしないで」とか言ってくれるんだろうけど、あんな良さそうな人達に迷惑はかけたくない。あと足引っ張ると陰口とかありそうでちょっと怖い。



「まぁ、陰口は優しそうな人たちだったし、大丈夫だと思いたいけど」

「ありがとうございましたー」



お小遣いで買った「バスケのルールとスコア」という本を入れた袋をぶら下げ、本屋を後にした。
ぼんやりと歩きながら考えるのは、やはり今日一番衝撃を与えてくれた「黒子」という人物。

あの影の薄さはホンっと異常だわー。
ま、影の薄い人一応親戚にいるけど黒子ほどじゃなかったはず。その人と会ったの何年も前だけど。

嫌な感じはしなかったけど、なんか表情が暗いって言うか読めないっていうか……
普通の人間ってのは大抵表情が変わるもんなのに、練習中も全く無表情崩さないし。喜怒哀楽が薄いって感じ? 結構前「感情がない」とか私言われてたりしたけど、その時とちょっと似てるかもなー。あ、でも練習しばらく経った後ちょっと苦しそうにしてた。



「…………あ」



気づいたら、周りの道からほとんど街灯がなくなってかなり暗かった。
家まで近い道を選んだつもりだったが、これは頂けない。



「うわぁ、なんでこっちの道来たのアホかよバカかよ私。
……中学の時はろくに部活入ってなくてこの時間帯に帰るなんて全然なかったしなぁ……こんな暗いんなら絶対通らなかったのに………失敗した」




嫌過ぎるわぁ……こういう真っ暗なとこ来ると都市伝説とか思いだしてマジでそうなるかも、って考えちゃうから極力避けたいんだよねー。
ほら、例えばアレ。マスクつけてて返答間違えると超マッハで追ってくる女の人とか。口に出すと呪われるとかいう話もあるからみなまで言わないけど。

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