平凡な女子高生と黒子への勧誘。 ページ37
「マジな話、黒子っちのことは尊敬してるんスよ。こんなとこじゃ宝の持ち腐れだって」
「ね、どうスか」という黄瀬の言葉に、黒子がどう答えるのか少し不安になる。
「黒子……」と小さく呼べば、彼は「大丈夫ですよ」と言うように笑みを一瞬こちらに向け、黄瀬に向き直った。
「そんな風に言ってもらえるのは光栄です。丁重にお断りさせて頂きます」
「文脈おかしくねぇ!?」
ためらうことなく断った黒子に内心ホッとする。
ばっさり返されたにも関わらず、理解できないと言わんばかりに黄瀬はもう一度黒子に問いかけた。
「そもそもらしくねっスよ! 勝つ事が全てだったじゃん! なんでもっと強いトコ行かないの?」
「“あの時”から考えが変わったんです。何より火神君と、小野さんと約束しました。
キミ達を……「キセキの世代」を倒して日本一になると」
「……やっぱらしくねースよ。そんな冗談言うなんて」
「冗談かどうか、あんたが一番よく分かってるんじゃないの?」
冷めた声でそう告げるあたしに、黄瀬の視線が合わせられる。
口を出す場面ではなかったのかもしれない。けどそれより、自分たちの約束を冗談扱いされた方が我慢ならなかった。
「誰っスかあんた。口出さないで欲しいんスけど」
「さっき黒子がいった『約束』をした1人だけど? てかあんた黒子が本気か疑うとか、ホントに友達?」
思わずふと疑問に思ったことを聞けば、黄瀬はイラついた表情で口を開きかける。
ヒートアップするかな、と考えながら反論する準備をしていたが、不意に火神が笑ってそうはならなかった。
「……ハハッ。
(これが「キセキ」の世代、すげーわマジ。
しかももっと強いのがまだ四人もいんのかよ!? ニヤけちまう……)
ったく、なんだよ? オレの台詞盗んなよ黒子」
「冗談苦手なのは変わってません。本気です」
三人揃って真っ直ぐ黄瀬に視線をやる。
受けた彼は、黒子に横目で視線をやりながら笑った。
しかしその時耳に外にいる女生徒達の声が僅かながら飛び込んでくる。
そろそろか、と思いつつ未だに睨み合ってる? 三人に向けて言った。
「とりあえず、君出てくか帰るかしてくれない?
……もうそろそろ五分経つし、外の女子が暴動起こして中入って来たら練習できない」
「はぁ!? さっきオレが女の子に囲まれて困ってたの見てたじゃんあんた! なのに放置なわけ!?」
「知らない人間、礼儀をわきまえない人間にかける情けはない。帰ってくれる?」
平凡な女子高生が先輩に宥められる。→←平凡な女子高生と火神と黄瀬の1on1。
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彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました！続編でも頑張ってくださいね！ (2017年6月7日 22時) (
レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´；ω；｀)これからも応援しています！頑張ってください！(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね！ (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)
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