平凡な女子高生と練習試合のお知らせ。 ページ33
――ダムッ
――キュッ
バッシュのスキール音とボールのバウンド音が響く。現在、一年VS二年でミニゲームが行われていた。
スコアを書き記して選手たちを目で追い、得点が入るごとにまたスコア、と言う風に交互に視線を向ける。
それにしても……
「火神はや……」
「今のプレイ見ても、やっぱ火神君が抜きんでてるわね」
リコ先輩がダンクを決めた火神を見ながらそう零す。
先輩達や他の一年は「もうキセキの世代超えてるんじゃね?」的なことも言っていた。
……いやー、多分だけどキセキの世代ってもっとすごいんじゃない?
火神のプレイだけで、キセキの世代のプレイは見たことないし、未だに対戦もしたことないから分かんないけど。
* *
「海常高校と練習試合!?」
ミニゲームが終わり、休憩に入って全員にドリンクやタオルを配ってしばらく後、カントクから集合がかかって練習試合の相手を告げられた。
海常と言われ二年生たちは驚くが、私を始めとした一年は首をかしげる。
「っそ! 相手にとって不足なし! 一年生もガンガン使っていくよ!」
「不足どころかすげぇ格上じゃねぇか……」
「そんなに強いんですか?」
「全国クラスの強豪校だよ。IHとか毎年フツーに出てる」
「おー……」
「そして海常は今年「キセキの世代」の1人、黄瀬涼太を獲得したトコよ」
さっきの練習試合の相手を告げられた時より、こっちの方が全員反応がでかかった。
というか、対戦は大会でかと思ったんだけど早いな。……もしかして、さっき火神のプレイ見てグダグダ言ってたのがフラグだった?
「しかも、黄瀬ってモデルやってるらしいぞ」
「マジ? すげぇ」
「かっこ良くてバスケ上手いとか酷くね? ……小野ちゃんは黄瀬知ってる?」
「…………強いて言うなら「もでる? 何ソレオイシイノ?」って感じですね。
ていうかその黄瀬ってイケメンなんですか?」
リコ先輩が「アホ」と言っているのが聞こえたが、コガ先輩に問い返す。
すると、先程指摘した月バスの表紙の黄色い髪の人だという。
「あー、あれイケメンなんだ」
「現役モデルを「あれ」扱いとは……」
「いやー、アニメとかの見過ぎで美的感覚狂ってるんですよねー。テレビのアイドルとかもどこがイケメンなのかサッパリ理解できないし。
…………私はそれよか、「あれ」の方が気になるんですけど」
視線を別方向に向けたそこは、大勢の女子達でごった返していた。
平凡な女子高生と女子のブーイング→←平凡な女子高生とほんの少しの変わったこと。
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彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました!続編でも頑張ってくださいね! (2017年6月7日 22時) (レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´;ω;`)これからも応援しています!頑張ってください!(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね! (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)
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