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平凡な女子高生と「仲間」になった瞬間。 ページ31

「…………私、先輩達のことかっこいいなって思ってます。
けど同時に、羨ましいとも思ってました。先輩達だけじゃなくて、黒子達にも」

「羨ましいって……?」

「あたし、今まで何かに打ち込むとか、そういうのがなかったんです。
中学の時もほぼ衝動的にテニススクールに通いながら部活に入ったんですけど、部活はしっくりこなくて半年でやめて、テニスも中学卒業と同時にやめちゃったんです。
部活やめてから……いや、部活始める前も何もなくて繰り返すだけの毎日がつまらなくて、なんていうか…………カラッポだったんです。
楽しいとかそういうのは思うんですけど、やっぱりどこかで冷めてて……
死にたいって思ったわけじゃないけど、別に生きたいとも思えなくなったんです。
一回自分で自分の首軽く締めたことありますし、多分軽く病んでたんだと思います。
だから誠凛に来て、バスケに打ち込む先輩達見て、眩しくて、羨ましかった。
私がバスケ部に入った理由、相田先輩には先輩達のバスケに魅せられたからって説明しました。
けどそれだけじゃなくて、同時に、この人達の傍でなら何かを見つけられるんじゃないかと思ったんです。
でも、私みたいな奴、皆と一緒にいないほうがいいんじゃないかって、いつか「いらない」って言われるんじゃないかって、怖かった」



話しながら、手の中のホイッスルを見つめる。
後に顔を上げて、今自分を見ているバスケ部の面々の顔を見回した。
その瞳は、先程のように揺らいでいない



「今話した通り、私はこんなめんどくさい奴です。
それでも、一緒にいていいですか? ……受け入れて、くれますか?」

「そんなの……」

「受け入れるに決まってるじゃん!」



リコが言葉を切って周囲を促せば、小金井が続いた。それに水戸部もコクコクと頷き、他の面々も笑顔を向ける。



「これからよろしく頼むぜ、マネージャー」



そして全員の心を代弁するように、日向がAにそう言った。
言われたAは、ホイッスルを首にかけてそれに応える。



「はい! 改めて、よろしくお願いします!」

「よーし! 小野ちゃんも改めて誠凛バスケ部に加わったし、今日は朝まで盛り上がるぞー!」

「いや朝まではダメだっつの!」



テンションが上がる小金井に日向がつっこみ、再び新入生歓迎会がスタートする。
小野A……彼女の中で、誠凛バスケ部が「仲間」となった瞬間だった。




―――――
次から主人公sideに戻ります

あ〜、やっと進む……

平凡な女子高生とほんの少しの変わったこと。→←平凡な女子高生へ誠凛バスケ部からの贈り物。



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設定タグ:黒子のバスケ , 愛され , 青春   
作品ジャンル:アニメ
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彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました!続編でも頑張ってくださいね! (2017年6月7日 22時) (レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´;ω;`)これからも応援しています!頑張ってください!(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね! (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鏡舞 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年5月24日 5時

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