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平凡な女子高生とシックスマンの彼との言い合い。 ページ29

「私のみたいな面倒な人間の側にいようとする人間なんて、家族以外にはいないと思うよ」

「どうして?」

「…………経験」

「その経験の中にだって、小野さんが勘違いしていただけでそうじゃなかったことだってあるでしょう?」

「うん、知ってるよ、そんなこと。自分が一番ね。
勝手に思い込んで、勘違いして、自滅する。
……言ったでしょ。あたしは面倒な人間だって。
他人ともうまい接し方なんて、ある程度距離を置くくらいしかわからないし」



抑揚なく淡々と語るA。
どこまでも冷めていて、それでいて少し寂しそうな顔をしている。
そんな表情をしているのを、彼女は気づいているのだろうか。



「それでも――」

「おまえら、一回落ち着け」



黒子がもう一度言い返そうと口を開いた直後、日向の制止がかかった。
いつの間にか全員の視線が二人に集中している。

止めに入った日向に黒子もAも視線を投げれば、日向はため息をついて口を開いた。



「……とりあえず、小野が対人関係にどう思ってるかってのはよく分かったよ。
考え方は人それぞれだからな。それを否定する気はねぇ。
…………つーか黒子も! 段取り無視して言い合い始めようとすんなよ!」

「…………すみません」

「…………段取り?」



日向の言葉の中で気になったワードを挙げれば、「あ」という顔をした日向。
その姿に呆れる伊月を横目に、リコが口を開いた。



「小野さん、今日黒子君と火神君に私達二年生のことをどう思ってるかって聞かれなかった?」

「…………聞かれました」

「あれね、小金井君が…………というより、私達二年生が頼んだのよ」

「え……はあ、そうなんですか…………」

「あら? 反応薄い。もしかして分かってた?」

「いや、一応驚いてるんですけど
(先輩達が頼んだ、ね。てことは、昼休みの話は筒抜けってことか)」

「そうは見えないけどね…………
それで、部活始まるちょっと前に黒子君達から報告受けて、昼休みに話してたことを聞いたわけ」

「……………………そうですか(プライバシーとは)」

「私も別に、あなたの考えを否定する気はないわ。同じ女だし、分からなくもないことだから。けどね、これだけはちゃんと知っておいてほしいの
……少なくとも、私達バスケ部はあなた達一年生の事を可愛い後輩だと思ってるし、信頼しているってこと。そしてそれは、あなたも例外じゃないのよ。小野さん」

平凡な女子高生へ誠凛バスケ部からの贈り物。→←平凡な女子高生と新入生歓迎会。



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設定タグ:黒子のバスケ , 愛され , 青春   
作品ジャンル:アニメ
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彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました!続編でも頑張ってくださいね! (2017年6月7日 22時) (レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´;ω;`)これからも応援しています!頑張ってください!(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね! (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鏡舞 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年5月24日 5時

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