平凡な女子高生と新興男子バスケ部の部活勧誘。 ページ3
「…………」
「…………」
えーっと、どうするべきだこれ。誰か教えてくれ。
一人自問自答に走っていたら、見知らぬ先輩に別方向から肩を叩かれて、今の状態になっている。
向き合ったはいいが、その先輩は何も喋らずジーっとこちらを見てくるだけで、どういう反応をしていいのかがさっぱり分からん。
「何か用ですか?」
「…………」
先輩はやはり答えず、代わりと言うようにその手に持つ大量のパンフレットに目を落とした。
つられて視線を落とすと、そのパンフレットには見たことのあるボールの絵と、その中につづられた「男子バスケ部」の文字。
となると……
「もしかして、男子バスケ部の方ですか?」
聞けば、その先輩はコクッと頷いた。
多分さっきの話が聞こえて、勧誘に来たのだろう。
どう返答するかに迷い無言で見つめ合っていると、先輩はどこかバツが悪そうな顔をしてキョロキョロと落ち着きがなさそうにし始める。
「大丈夫ですよ。さっきの会話、その場しのぎの作り話じゃないですから。
……バスケ部のブース、よければ案内してもらえませんか?」
笑顔を作ってそう言えば、先輩はホッとしたように笑ってあたしに背を向けて歩き出した。
まぁ、半分はその場しのぎだったんだけどね。
**
「仮入部の一年はこれで全員か?」
「みたいだな」
監督である相田リコから渡された仮入部届けを一覧し、一年生の名前と顔を一致させる日向と伊月。
「カントク、一年全員揃ったぞ」
「あー、ちょい待ち。まだいるのよ、新入部員の子」
「は? けどもう……」
「それは日向君に渡した分でしょ?
私が言ってるのはこっち」
もう一度仮入部届けを確認する日向に、リコはバインダーをひらひらと振る。
そこにはもう一枚の仮入部届けが挟まれていた。
「ならまとめて渡してほしかったんだけど……」
「渡したら小金井君辺りがうるさくなると思ったのよ。まぁ、入ったら関係ないんだけどね」
ガラッ
その時、体育館の重い扉が開かれた。
「……」
「すみません。扉開けてくれてありがとうございます、水戸部先輩」
「お、水戸部ー! ……って、女の子!?」
「あ、あの水戸部が女子を連れて来ただと……!?」
普段全く誰とも会話をしない水戸部が後輩らしき女子を連れて来たことにより、彼を知っている二年生一同は騒然となる。
当の本人は、お礼を言われて「気にしないで」というように笑顔で首を横に振っていた。
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彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました！続編でも頑張ってくださいね！ (2017年6月7日 22時) (
レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´；ω；｀)これからも応援しています！頑張ってください！(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね！ (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)
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