平凡な女子高生が本入部届けを出しに行く。 ページ19
そんな約束をした、翌週の月曜日。
――ヒュ〜〜ッ
「フッフッフッ、待っていたぞ!」
「アホなのか?」
「相田先輩のラスボス感やばい」
「決闘?」
屋上のフェンスを背に立ちながら腕を組み不敵な笑みを浮かべる彼女に、『約束』をした私達三人は思い思いにつっこんだ。
後ろでは黒子・火神と同じ新入部員3名が唖然としている
もちろん全員、その手には名前を書いた本入部届けを持っていた。
というか、なんでわざわざ入部届けを屋上に持って来なきゃいけないんだろう。あと少しで朝礼なのに。
疑問に思ったことと同じことを相田先輩につっこんだ火神は、入部届けを彼女に突き付ける。
「おら、さっさと受け取れよ」
「その前に一つ言っとく事があるわ。去年あいつらに監督頼まれたとき、約束したの。
“全国目指してガチでバスケをやること!” もしあんたたちにその覚悟が無ければ、同好会もあるからそっちへどうぞ!!」
「あー、同好会があるのってそういう理由……」
「んなもんあるに決まって――」
「あんたらが強いのは知ってるわ。けどそれより大切なことを確認したいの」
「うーん………王道的な流れで言うと「意志」、とかですか?」
「小野さん大正解!
練習真面目にしようが「いつか」だの「できれば」だのじゃいつまでも弱小だからね。
具体的かつ高い目標と、それを必ず達成しようとする「意志」が欲しいの」
ああ、なんとなく分かるかも。
「明日はやる」とか思いながら次の日になったら「やっぱり明日」みたいな感じ。
あたしもあったよ、主に宿題とかで。
「んで今! ここから!! 学年とクラス! 名前! 今年の目標を宣言してもらいます!
更に出来なかったときはここから、全裸で好きなコに告ってもらいます!」
「え゛え〜〜!?」
「……は?」
「うっそーん…………」
ぶっ飛び過ぎた入部テストに全員驚き、火神は意味分かんねぇと言わんばかりに疑問符をもらした。
ちなみに、相田先輩を含めたにそれ年の先輩達は全員やったという。
すげぇな先輩ら。見直したわ。ていうか全裸で告白ってあたしもか!?
「さっきも言ったけど、具体的で相当の高さのハードルでね!
「一回戦突破」とか「頑張る」とかはやり直し!」
「ヨユーじゃねーか。テストにもなんねー」
誰も行こうとしない中、火神はなんでもないように言い放ち、屋上の柵の上に飛び乗った。
「1-B 5番! 火神大我!!
「キセキの世代」を倒して日本一になる!」
平凡な女子高生が屋上から叫ぶ。→←平凡な女子高生の光と影との約束。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 270人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました！続編でも頑張ってくださいね！ (2017年6月7日 22時) (
レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´；ω；｀)これからも応援しています！頑張ってください！(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね！ (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
