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平凡な女子高生の入学。 ページ2

周りの喧騒を出来る限りシャットアウトし、両耳のイヤホンから流れてくる大好きな音楽にだけ意識を集中した。
鼻歌のつもりが、やはりつい小声で口ずさんでしまう。

今日は、誠凛高校の入学式……から数日後の、新入生部活動勧誘が始まる日だ。

そして真新しい白いセーラー服に、緑のネクタイ、スクールバッグを肩に担ぐ私、小野Aは、その誠凛高校の新入生である。
現在は先輩や同じ新入生たちがごった返しており、その中を進んでいた。


中学の時は黒でスカート長かったから、スカートの短いのは楽でいいな〜。
って、最近私それしか言ってない?


――ドンッ



「っ、とと。すみませ……あれ?」



確かに誰かにぶつかったはずなのに……誰もいない? え、なに……え…………あれ? 気のせいだったのかな……?

視界にとらえる景色にどこか違和感を感じながらも、また人ごみの中を歩きだした。



「あ、もう充電無くなりそ……うー、昨日ちゃんと確認しとけばよかったなぁ……」



ガクッと心の中で頭を垂れ下げ、ため息をついてイヤホンを左右の耳から外す。
すると、すぐさま今まで雑音にしか聞こえなかった音が正確な声となって飛び込んできた。



「アメフト部入りませんかー!?」

「演劇部! 演劇部はどうですか!?」


「賑わってんなぁ……ま、どこの部活も新入部員は獲得したいだろうし、当たり前か」




新入生の勧誘にそう呟くと、ふぁ〜とあくびを漏らした。
そのままボーっと歩いていると、男の先輩に声をかけられる。




「君! よかったら、男子バレー部入らない!?
マネージャーでも大歓迎だよ!」

「マネージャー……」





漫画やアニメでよく見聞きする単語に、「んー」と考える。
数秒声をかけられた状態で停止していたが、考えをまとめると同時に口を開いた。





「すみません。私、マネージャーならやりたいと思う部活が別にあって……」

「あ、そうなんだ。ちなみに、どこの部活?」

「…………男子バスケ部、です」

「そっか。まぁでも、ダメだったらぜひうちに!! ね!!」

「はあ……どうも……」



「あ、ちょっと君」と言いながら別の新入生の元へ勧誘に行く先輩を見送る。
眠そうな目をそのままに、他人事のように呟いた。



「勧誘魂旺盛じゃのー。あれ、なんか意味違う?」

平凡な女子高生と新興男子バスケ部の部活勧誘。→←平凡な女子高生のデータ。(と注意書き)



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設定タグ:黒子のバスケ , 愛され , 青春   
作品ジャンル:アニメ
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彩夏(プロフ) - 更新とても楽しみにしていました!続編でも頑張ってくださいね! (2017年6月7日 22時) (レス) id: a1d1edfed6 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉〔刹叉〕(プロフ) - 黒バスの映画で号泣しちゃいました……(´;ω;`)これからも応援しています!頑張ってください!(小説書くのってむずかしいですね……) (2017年6月7日 20時) (レス) id: 0f137dda1a (このIDを非表示/違反報告)
さあや(プロフ) - 私もアニマックスで黒バス見ましたーやっぱり最高ですね! (2017年5月24日 18時) (レス) id: 54580b9dce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鏡舞 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年5月24日 5時

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