お前とは食べたくない ページ25
赤司side
4限終了のチャイムが鳴り、鞄の中から弁当を出し席を立つ
「あ、赤司くん!」
「何か用かい?」
1人の女子生徒(見たことない)が声をかけて来た
「一緒にお昼食べない?」
「何故?」
「ほら、赤司くんの話色々聞きたいし、せっかく同じクラスなんだから仲良くなりたいなと思って」
「生憎だが昼休みは部活のメンバーと食べるんだ」
僕がこんな柔らかい断り方するのなんて滅多にない
普段ならキッパリ言うのだが
"お前とは食べたくない"
とか
口が裂けても言えないが
「そっか…じゃあ今度一緒に帰ろう?」
身を乗り出し執拗に誘ってくる様に嫌気が差す
--だからお前とは…--
「あ、いたいた!赤司ー!屋上行くっしょー?A待ってるから早く早く!」
「あぁ、今行くよ」
いつもは煩くて堪らない小太郎だが今回は助けられた…いや、助けさせてやったんだ
そういうことにしておこう
「すまない、部活の帰りもあいつらと帰るんだ」
これを言ってわからなければ相当の馬鹿だ
「あーうん!ごめんねしつこくて。また後でね!」
「あぁ」
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「征ちゃん誰?今の子。すごい距離近かったけど」
「僕も知らないよ。名前も顔も見たことがない」
女嫌いからしたら相当の苦痛だ
「ていうか最近こんな調子じゃね?昨日も一昨日も女と一緒にいるし、実は赤司って…」
「小太郎、何倍がいいんだい?」
「あー、なんでもないー」
この僕が女好きだと思ったのかこの鳥頭は
「そういえば赤司、もう少ししたらインターハイ予選じゃねーか?飯たくさん食っとかねーとだよな!」
「あぁ、でもお前らはが出る必要はないと考えている。2軍メンバーで十分だろう」
高校のレベルがどこまでかわからないがAからもらったデータを見る限り初戦は2軍でもトリプルスコアは取れるはずだ
「あ、赤司くんだよね?1年の」
今度は違う女子生徒で小太郎達と同じバッジを胸元にしているから2年ということは瞬時に理解した
「そうですが?」
「これあげます!それでは」
手に渡されたのは苺のキャンディ
--何故にキャンディ?しかも苺…--
「征ちゃん今日は一段と人気ね?」
「いいなぁ赤司!俺も女子に囲まれてぇ」
何故そこで羨ましがる?僕は嫌がっているんだぞ
「頭がめでたいな、小太郎は」
さてこのキャンディどうしようか
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時