私が、何って? ページ24
「うっさいわね!!ほんと性格悪いよあんた。銀嶺が居ない今あんたなんかどうとでもでき…」
『私が、何って?』
「あ…ぎ、銀嶺さん、いや、あ!あのねこれは違うのよ?鈴城さんの前髪がくしゃくしゃになってしまったから直してあげようと思って…ねえみんな?」
『へぇ?女子4.5人が集まって?』
屋上にいるはずのAが教室の入り口付近に立っていた
「A…ちゃん?」
Aは美炬の側に歩み寄り乱れている前髪を軽く直し指で涙を拭ってやる
『ごめん、気付いてあげれなくて』
「なん、で…?なんでAちゃんがいるの…?みんなと屋上にいたんじゃ…」
『私バスケ部マネージャーだしね。部員のLINEぐらいは持ってるよ。ね?千尋』
窓際の席である黛に声をかけたが外を向いたまま
「俺に声かけない約束だろーが…」
とボソッと文句を垂らした
「え?…黛くんがAちゃんに…?」
『ん?どーだろね』
Aは美炬の頭を撫でたあと頬をびーっと横に引っ張った
「い、いひゃいよAちゃん!」
『なんかしょぼくれた顔しよったから』
誰も予期していなかったAの登場には女子生徒に恐怖心を与えその場から動けなくなっていた
『最後までは聞いてなかったけど、私がいなかったら美炬をどうとでもってどういうことなん?』
「あ、いや、だからその。ね?みんな?」
『私あんたに聞いてんの。みんな関係ないやろ。
どういうことかって説明しろや』
Aは女子生徒の胸ぐらを掴み自分の方に引き寄せ、自分の方に向き直させた
「う…あ、えと、ごめんなさい、も、もうしないわ。鈴城さんもごめんなさいね、みんな行きましょう?」
『…』
ため息を溢し、美炬の方を振り向いた
『ちょっと屋上行ってくるね、お弁当箱忘れちゃったから』
「あ、うん、いってらっしゃい!」
『すぐ戻るから…
って小太郎、いつからそこいたの』
「あ、おん!Aが弁当箱忘れてったからすぐ後をついてったらなんか修羅場?だったから呼び止めちゃ悪いなーと思って眺めてた!あ、俺だけじゃないぜ?永ちゃんもレオ姉も赤司もいるぜ!」
それを聞いて項垂れてしまうA
『いるなら声かけてや、あんたらいない思って胸ぐら掴んでたわ…』
「あら、今更じゃない?」
『…まぁ、それもそっか』
「なぁA?」
葉山はAの弁当箱を持ちAと弁当箱を交互に繰り返していた
『あー、いいよ食べて』
「よっしゃあ!!もーらい!ありがとうA」
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時