耳掃除したら? ページ23
あれから1週間
何事も変わらない日々が進んだ
そして今は昼休み
『美炬、ごめんね最近一緒に食べれなくて』
「ううん、いいよ!また後でねAちゃん」
『うん、後で』
あの頭撫でられた次の日に葉山の意向で2年トリオ、赤司とAで食べることになり、それからはそれが定着してしまい昼はいつも屋上で集まり昼食をとっている
Aが屋上で食べるということでお弁当にしてから美炬もお弁当を持参し、教室で食べていた
「あらぁ〜鈴城さん?今日は白い方は一緒じゃないんだ〜?」
1人で昼食を取っていた美炬の周りに女子生徒4.5人が集まってきた
「…」
美炬は顔色ひとつ変えず昼食取り続ける
「ちょっと無視すんじゃないわよ。
最近あんた銀嶺さんと一緒に食べてないじゃない?
あ、もしかして嫌われちゃった感じ〜?」
美炬はAと食べなくなってからの昼休みはずっとこの調子で他の女子から嫌がらせを受けている
「モノクロコンビついに解消されちゃうのかー!
ま、またあんたは1人なんだよ、そうやっていつも平気な顔してるけど内心はズタボロでしょお?知ってんのよあたし。あんたと同じ中学だもん」
「私、あなたたちのこと1人も知らないけど?」
平然と答えた美炬に苛立ちを見せる女子生徒
「っ…あんた、中学の時からいじめられて高校上がってもいじめられてて惨めすぎんのよ。銀嶺がいない今あんたは1人ぼっちなわけ」
「喧嘩もしてないしただAちゃんは部活の人とお昼ご飯一緒に食べてるだけだから。中学の時からそうだけど、憶測でもの言うのやめたら?」
「っのアマ!生意気なのよ!中学の時誰があんたのこと助けてやったよ!他でもないこのあたしよ?!その恩人に向かってその態度ありえなすぎ!」
そう言って美炬の前髪を掴み自分の方に引き寄せる
「っ…!」
--大丈夫、辛いのは今だけ。昼休み終わればまたAちゃんと一緒だもん、耐えろ私--
美炬はふと、Aのことを考えると自然と涙が溢れ出てくる
「あっれ〜?どうしたの?なぁに泣いちゃってんのよ、気持ち悪いわね。あんた全然泣かないで有名なんだけど、泣いたってことは私に才能あったり?」
「…れが…た…で…なくか」
「え?聞こえなーい!もっとはっきり言いなさい、よ!」
美炬の前髪を掴んでいる手を強めた
「っ…」
「ほらほら言ってみなさいよー」
「だれが…」
「はいー?もっと大きい声「誰があんたで泣くかって言ったの。耳悪いんだね、耳掃除したら?」
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時