あの人たち、誰? ページ15
『美味しい?』
「うっめえなこりゃあ!小太郎、玲央!今日これにするわ!」
『よかった。また部活でね』
「おう!」
根武谷たち2年トリオが去った後もまだ騒いでいる声が聞こえる
「永ちゃんずるい!Aに食べさせてもらってた!」
「なっ!?それはずるいわよ永吉!」
という内容の会話
--うるさ--
「ねえ、Aちゃん」
『ん?』
「…あの人たち、誰?」
『あー、言ってなかったっけ?バスケ部の2年生だよ』
「…ふーん?」
美炬の様子がおかしいと即座にわかった
美炬は後ろの方で騒いでいる2年トリオを見ていた
『どうしたの美炬?』
「…ん?ああ!なんでもないよ!早く食べちゃおっか!」
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美炬side
今からAちゃんとお昼だー!
確か今日は新作メニュー出てた気がするし決まらなかったらどうしよ〜…
「ま!でもAちゃんなら許してくれるはず!」
『美炬ー、食堂行くよー』
「はーい!」
食堂に着き、新作メニューを見てるけど
私困ってます
「んんんー!決まんない!」
『じゃあ私こっちのスパゲティにするからビビンバにすれば?』
「え!?いいの?」
『いいよ、ほら会計行こ』
〜〜っ!Aちゃんってやっぱ優しいなぁ〜!
Aちゃんが男の子だったら私絶対惚れちゃってるもん!
「…はぁ、ツラいよぉ」
『ん?なんか言った?』
「あ、ううん!こっちの話!」
危ない危ない
Aちゃんが男の子だったら惚れてたなんて口が裂けても言えないっ
「あ、ねねAちゃん、そっち少し貰ってもいい…??」
『うん、いいよ。はい、あーん』
ほ、ほら!Aちゃん平気でこんなことしちゃうんだよ!?いや、これが普通なのかもしれないけど、あ、ううんこれは私にとって普通じゃないの
「あーん!」
『美味しい?』
「…」
美味しい、美味しいよAちゃん!
美味しいに決まってる…味も美味しいけど何よりAちゃんに食べさせて貰ったのが美味しいのっ
『あら、今回の新作は外れ?』
「ううん!そんなわけないよ!すんごい美味しかった!」
『じゃあ今さっきの間はなに』
「美味しさを噛み締めてたの」
『あっそ』
みんなは突き放した言い方に聞こえるんだろうけど、この"あっそ"は嬉しそうな言い方
2年間親友してるんだもん!私にはわかる
「わぁAだー!」
Aちゃんの首に見知らぬ男の腕が巻きついた
…誰、この人
文字数
(またまたキリが悪い)
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時