BIG CITY RODEOに迷い込んだ子犬くん

狂気 ページ18

「ん…うぅ…」


重い…


なんだ…？


と、意識は浅くほぼ眠った状態で考える


だんだんと意識が覚醒してきてるも、眠さは存在しなかなか目を開けて確認することが出来ない


ペットなんて飼ってないし、と馬鹿なことを考える


もしかして金縛り？


そんなことを思ってると眠気も覚めてきた


うっすらと目を開ける


？「おはよ。もうー起きるの遅いからこのまま襲うとこだったよ」


「…？あ、らん…？」


寝ぼけたままでさんづけをするのを忘れてしまった


…え？違う、違う、今、気にするところはそこじゃない


天井はいつもの見慣れた天井だ


一気に意識が覚醒する


「なんで亜嵐さんが…！？ここ、俺の、え！？何故！？」


グッと退けようとしても手首を抑えられていてどうすることも出来ない


亜「寝ぼけてるAも可愛いけど、焦ってるAも可愛いー」


と呑気なことを言っている亜嵐さん


「な、んで？」


単純な疑問をぶつけてみる


亜「昨日裕太くんに言われたでしょ？泊まっといた方がいいって。でもA帰っちゃったからお迎えに来ちゃった」


なんて昨日の綺麗な笑顔をみせる亜嵐さん


その笑顔に狂気しか感じなかった


亜「その表情もいいね。恐怖って感情に支配されてるね」


そう言うと唇を重ねてきた


触れるだけのキスからだんだんと深くなっていく


「ふ、ん…あ、らん、さ…んぅ」


亜嵐さんが口を離し二人の間に銀色の糸が伝う


亜「その亜嵐さんってのもいいけど俺は亜嵐って呼んでほしーな」


何故そんなに余裕なんだ


思わず睨むような目つきで亜嵐…？を見てしまう


亜「ふっ、そんなに顔赤くして目に涙浮かべて睨んできても逆効果だよ？」


と俺を見下ろしながら不敵に笑う亜嵐


さんづけなんていらねぇ


頼まれてもしてやらねぇ


「俺、亜嵐のこと嫌い」


亜「えーそれはショックだなー」


全然思ってないだろ


「あ！」といい事を思いついた子供のような表情をする亜嵐


正直嫌な予感しかしない


亜「ならさ、俺がいないとダメなようにしちゃえばいいよね」


と音符がつきそうなテンションで言う亜嵐


「…なんてこと言ってんだよ」


亜「俺、作ってたAも好きだけど素のAの方が好きだよ」


「知らねぇよ」


亜「あーいいね。その態度がどこまで続けられるか楽しみだね」


こいつ、本気だ


頭の中で警報が鳴り響いている


警報の原因のアイツは「そーいえば」と何かを思い出したようだ


亜「ねぇ、その首元についてるキスマーク…誰の？」


亜嵐の声が低くなった

キスマーク→←気づけない恐怖

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