1つの灯りが芽吹く時。【番外編】

同窓会(柊一家) ページ19

リクエストありがとうございます！！

愛優は1歳くらい？？？






「久しぶりー」

3年A組の同窓会が開かれた。

3年A組はあの10日間があった為に、クラスの仲が良くなり、卒業後も多い頻度で会ったりしているようだ。

私は愛優を産んでようや落ち着いたので、今まで行けていなかった同窓会に参加。

一颯さんも今回は参加するようで、私と一緒に並んで会場に入った。

私の腕の中にいる愛優は、既に色んな物に興味があるようで「あー、うー」とお喋りしている。

「んー？気になるよなぁ」

一颯さんはいつもと変わらないデレデレした表情で愛優の頭を撫でた。

愛優は嬉しそうに笑う。

「おっ、朱莉。待ってたぞ」

「ようやく参加してくれたもんねー」

隼人と香帆が寄ってきて、同じように愛優に構った。

「………え？」

「……ちょっと待てよ？………その子って…もしかして……」

メンバーの中には、まだ私と一颯さんの関係を知らない人もかなり居る。

私は一颯さんの顔を見た。

「俺と、朱莉の子だけど…何か？」

「いや、何か？じゃねぇわ！」

総ツッコミを食らった。

私は面白くて笑う。

ポカンとしていた愛優もつられて笑った。

「愛優〜？面白いかぁ？良かったなぁ」

またデレデレする一颯さんに愛優を任せ、私はヒソヒソと話す輪の中に引き入れられる。

「……なぁ、ぶっきーって家でもあんなん？」

私は頷いた。

「ずーっとあんな感じ」

「………へぇ……ぶっきーが………パパねぇ」

「だいぶ親バカになったじゃん」

「……っていうか！朱莉がママになったのも、ぶっきーと結婚するのも！めっちゃビックリしたんだけど！！」

「あ……ははは…」

それは確かに言わなかった私が悪いかもしれない。

視線を一颯さんに向けると、数人の元生徒に囲まれながらまだデレデレしていた。

私は苦笑を漏らす。

確かにあの頃は、まさか「先生」が親バカになるなんて想像もしていなかったなぁ。

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