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大野は眠っていた。
……いや、息はしていない。
それでも、まるでいつか起きるのではないかというように、とても綺麗に、寝ていたのだ。
今の大野は、本当におとぎ話の白雪姫のようだった。
美しい黒髪、白い肌。
だから、俺は何度も大野の絵を描いた。
まるでいつか、消えてしまう気がしたから。
「………本当に、消えるなんてな」
救急車は呼ばなかった。
既に息を引き取っているようだったし、こんなに綺麗に眠る大野を起こしたく無かったからだ。
俺は随分と我儘だ。
そして、頭がおかしい。
大野は、感情表現が苦手だった。
特に…両親を亡くしたあの日から。
沢山の感情が溢れると、どれが本当に今感じてる感情なのかがわからなくなる。
だから、泣きながら笑ってしまう。
……大野は、不器用な子だったね。
机の上に置かれた紙に目がいった。
『さよなら』と言い笑う女の子の絵と……遺書。
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hoshina(プロフ) - 翔。さん» ありがとうございます!!これからも、ちょくちょく僕の書きたい3年A組書いていきます(*´ω`*) (2019年2月7日 6時) (レス) id: 5593419b1c (このIDを非表示/違反報告)
hoshina(プロフ) - ミニストップさん» お返事、遅くなってしまいすいません……。確かに、凄い芸術家ですね!多分、柊先生がそういった道を進めるかもしれません(*´ω`*) (2019年2月7日 6時) (レス) id: 5593419b1c (このIDを非表示/違反報告)
翔。(プロフ) - 泣きました。うまく伝えられないけれども、私的にはとても綺麗な終わり方で素敵だと思いました。これからも友梨ぃさんの気の赴くままに素敵な作品を作っていってください。 (2019年2月7日 4時) (レス) id: da07f661b6 (このIDを非表示/違反報告)
ミニストップ - 話の内容に関係あるかわかんないんですけど、大野ちゃんが生きてたら、多分すごい芸術家になってたと思います…筆がないから手で書くなんて、発想がもう素敵です…好きです… (2019年1月25日 17時) (レス) id: 1c29926d87 (このIDを非表示/違反報告)
hoshina(プロフ) - 世恋さん» あっ…………あれ、おかしいな(笑)絶対に「夜」なんて出てこないような変換したのに……間違えてごめんなさい……:(;゙゚'ω゚'): (2019年1月20日 22時) (レス) id: 5593419b1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆友梨ぃ☆
作成日時:2019年1月18日 20時