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5話 ページ5

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今日は仕事がオフで、おやつにクッキーでも作ろうかなとキッチンに立っていたら突然共有ルームの扉が開かれた。

「よ〜うく〜ん♪」

入ってきたのは俺達の幼馴染みのAでなんだか楽しそうに陽の元へとかけていった。

「お?どした?」

「髪の毛結んでほしくて」


しょうがねぇなぁ、と言いながら陽は体制を変えて足の間にAをちょこんと座らせる。


「どんなのがいいんだ?」

「編み込みカチューシャ!」

「へいへい」

テレビの前にいたはずの涙も陽たちの隣に座って様子をジッと見ている。


「Aの髪、サラサラ」

「えへへ〜ありがとう」


涙もAの髪を触る。
Aはすこし擽ったいのか首を動かして笑っている。

「おい、こら動くな」

「ごめんごめん」


そう言って笑う彼女を見ていたらパチリと目が合ってしまった。

「夜〜」

チョイチョイと手招きされたので、Aの傍に行けば彼女は自分の前の床をトントンと叩いた。



ここに座って、って事だろうな。


そう思い座ればにっこり笑って俺の髪に手を伸ばす。


「え?A?」

「夜のはわたしがやってあげるね」

「えぇ……」

「なんでそんな反応するのよ」


ぷんぷん、と口で言いながら楽しそうに俺の前髪をいじる。

実際、編み込みなんてAは出来ないから普通の三つ編み。
軽くチャッと結んで端をピンで留めた。


「夜、可愛い」

「可愛いって言われてもなぁ、」

どう反応したらいいのか少し困ってしまう。


「できたぞ」

今までAの髪をいじっていた陽。
彼女に鏡を渡せば満足そうに出来上がりを見つめていた。

「すごい!さすが陽さま!」

嬉しそうに鏡を覗き込むAに陽はそうだろ〜と得意気に話す。

「ねぇ、涙くん。可愛い?」

「うん、すごく可愛い」

「夜も中々似合ってんぞ」


陽がニヤニヤ笑いながらそんなことを言ってくるから少し恥ずかしくなって「うるさい」だなんて返事をする。


「3人お揃いだね〜あみあみ〜」


俺のはちょっと違うけど、なんて言ったら多分Aは怒るだろうから言わないでおく。


「涙くんもやる?」

「いや、いい」

「絶対似合うのに」



Aは涙の髪にそっと手を伸ばす。
近づく2人の距離に思わず彼女の名前を呼んでしまう。


「なぁに?夜。」


「あ、えっと…クッキー作ろうか」

「わたしもやる〜♪」

「……。」


もやっとしたこの思いに名前を付けてしまうと
俺達の関係が壊れていくようで
少し怖くなった。


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カキネ(プロフ) - 来栖陽香さん» こちらも読んで下さったのですね!ありがとうございます!こっちの更新ゆっくりですみません。また覗きにきてください♪♪ (2017年2月8日 8時) (レス) id: 96ef15536e (このIDを非表示/違反報告)
来栖陽香(プロフ) - この作品すごく良いです!応援してます。皆の口調とか、素晴らしいです。 (2017年2月7日 18時) (レス) id: 6cbc5eb4d4 (このIDを非表示/違反報告)
カキネ(プロフ) - いかそーめんさん» 初めまして、読んで頂きありがとうございます。更新遅くてすみませんまた覗きに来ていただければ幸いです。 (2017年2月3日 5時) (レス) id: 96ef15536e (このIDを非表示/違反報告)
いかそーめん - 年中組(特に夜君)大好きなので飛びつき読まさせていただきました!情景が読み取りやすい文章と可愛い幼馴染感にほわほわですw (2017年2月2日 19時) (レス) id: 5e62d193a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カキネ | 作成日時:2016年12月25日 10時

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