11話 ページ11
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「恋くんよ、こいつらは無意識だ許してくれ」
なぜか陽がわたしたちの代わりになって話をしてくれている。
「ふふふ、照れたAちゃんも可愛いねぇ」
「隼さん、恥ずかしくなるからやめて」
夜の顔を見れば少しばかり赤くなった顔。
そして、行動がぎこちない。
お互い無意識だったんだ。
まさか指摘されるなんて思ってなかった。
「お前ら、仲いいのは良いんだが」
「ちょっと距離が近すぎるかもねぇ」
始さんと春さんにそんな風に言われてしまって
ふと、自分たちの距離をみる。
そんな、今まで意識してなかったや。
陽も夜も「はい、」
なんて返事してるものの
なんとも言えない表情をしていた。
「ねぇ、Aちゃん?」
隼さんに名前を呼ばれて
隼さんの方に顔を向けると彼はにっこり笑っていた。
「お姫様は
ふふふ、と笑う隼さんに首を傾げていれば
おいでと手招きされた。
立ち上がって隼さんの元へと行けば
隼さんはわたしのほっぺをツンツンとつついた。
「隼さん?」
「みーんな、可愛いお姫様と仲良くしたいんだよ」
そう言ってわたしの頬を撫でる隼さん。
なんだか近い距離に恥ずかしくなってきて
視線を逸らせば幼馴染み2人の顔が目に映る。
「おやおや、君の騎士くん達のご機嫌が斜めのようだねぇ」
楽しそうに話す隼さんの言葉に
陽の眉間に皺がよった。
「おい、隼。ちけーから」
グイッと腕を引っ張られて隼さんとの距離が離れる。
陽によって夜の後ろにいるわたしは
どうしたら良いのかわからず
キョロキョロと辺りを見渡す。
始さんと春さんの顔をみれば
“やれやれ”と言ったような
呆れたような表情をしていた。
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カキネ(プロフ) - 来栖陽香さん» こちらも読んで下さったのですね!ありがとうございます!こっちの更新ゆっくりですみません。また覗きにきてください♪♪ (2017年2月8日 8時) (レス) id: 96ef15536e (このIDを非表示/違反報告)
来栖陽香(プロフ) - この作品すごく良いです!応援してます。皆の口調とか、素晴らしいです。 (2017年2月7日 18時) (レス) id: 6cbc5eb4d4 (このIDを非表示/違反報告)
カキネ(プロフ) - いかそーめんさん» 初めまして、読んで頂きありがとうございます。更新遅くてすみませんまた覗きに来ていただければ幸いです。 (2017年2月3日 5時) (レス) id: 96ef15536e (このIDを非表示/違反報告)
いかそーめん - 年中組(特に夜君)大好きなので飛びつき読まさせていただきました!情景が読み取りやすい文章と可愛い幼馴染感にほわほわですw (2017年2月2日 19時) (レス) id: 5e62d193a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:カキネ | 作成日時:2016年12月25日 10時