１０話 ページ10
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「こっちむいて」
「その角度いいねぇ、次はこっち」
「お疲れ様でした〜」
パシャリパシャリとたくさんの撮影を終えて
着替えに入る。
今日の雑誌の撮影は初めてのカメラマンさんだったから
少しばかり緊張してしまった。
「お疲れAちゃん良かったよ！」
「ありがとうございます」
撮影監督にそんな風に褒めてもらえば
緊張も疲れも少し吹っ飛んでしまう。
足早に寮へと帰れば
仕事終わりのみんなが揃っていた。
「あ、みんないる〜」
「お〜Aお疲れ」
「Aも今終わったんだ？」
幼馴染み２人に出迎えられて共有ルームに入る。
「Aちゃんも紅茶飲む？」
「ありがとう葵ちゃん」
海さんと葵が紅茶を入れてくれるのでテーブルの方へと足を運ぶ。
陽と夜と新が床に座って居たから
幼馴染み2人の間に入り込もうとしたら
突然腕を引っ張られてソファーの方へ蹌踉めく。
「わ、わ、わ」
「偶には僕の隣にどう？お姫様？」
「おい、隼」
陽が隼さんの名前を呼ぶけど
隼さんは聞こえない振りしてわたしを膝の上に座らせる。
「しゅ、隼さん？」
「まぁ、いいじゃないか」
「こーら、隼」
海さんが紅茶の入ったカップを差し出す。
「Aが困ってるだろうが。離してやれ」
「えぇ〜」
「えぇ、じゃない。紅茶いらないのか？」
「紅茶は飲むよ」
仕方ないなぁ、なんて言って解放してくれる。
そしてわたしは目的であった2人の間に座り込む。
「びっくりした〜」
「隼さんは突然だからね、」
夜が軽く笑いながら話せば、
隼さんが「いつでもおいで」と手を広げてくれた。
「また今度」
とへらへら笑って伝えれば、ふふっと返されてしまった。
テーブルの上にあった期間限定と書かれたワッフルを手に取ればピリッとパッケージを開けて口に運ぶ。
「ん、これ美味しいよ。夜」
手に持っていたワッフルを隣にいた夜の口元に運べばパクリとかじった。
「ホントだ。」
「「「……」」」
なんだか、その場にいた何人かにジッと見られている気がするのは気の所為だろうか。
なんだろう、と首を傾げれば恋くんが慌てて口を開いた。
「いつもこうなの！？ねぇ！？」
「え、なんのこと？」
「だから！今の！関節キスじゃないですか！」
関節キス、
意識してなかったその単語にわたしも夜も固まる。
なんだか恥ずかしくなってきて
顔を隠すかのように反対側に座っていた陽の肩に顔を埋めた。
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カキネ(プロフ) - 来栖陽香さん» こちらも読んで下さったのですね！ありがとうございます！こっちの更新ゆっくりですみません。また覗きにきてください♪♪ (2017年2月8日 8時) (
レス) id: 96ef15536e (このIDを非表示/違反報告)
来栖陽香(プロフ) - この作品すごく良いです！応援してます｡皆の口調とか、素晴らしいです。 (2017年2月7日 18時) (レス) id: 6cbc5eb4d4 (このIDを非表示/違反報告)
カキネ(プロフ) - いかそーめんさん» 初めまして、読んで頂きありがとうございます。更新遅くてすみませんまた覗きに来ていただければ幸いです。 (2017年2月3日 5時) (レス) id: 96ef15536e (このIDを非表示/違反報告)
いかそーめん - 年中組(特に夜君)大好きなので飛びつき読まさせていただきました！情景が読み取りやすい文章と可愛い幼馴染感にほわほわですw (2017年2月2日 19時) (レス) id: 5e62d193a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カキネ | 作成日時：2016年12月25日 10時
