【賢者の石】もう1人の伝説の子[男主] (ページ4)

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覚悟ー2 ページ4

「う、嘘だ…ティーパックが浮いてる…？マクゴナガルさんの魔法ですか？」

マクゴナガル「言ったでしょう？これは貴方自身の力ですよ。早くホグワーツへ戻ってダンブルドア先生にお伝えしないと！」

いくら大人っぽくたって少年は少年だ。

そんなことよりも早く本物の魔法が見たい。

そんな気持ちが顔に出ていたのだろう。

マクゴナガル「ごめんなさいね。そんなことどうでもよかったですね。では、よく見ているのですよ？」

マクゴナガルがそう言った瞬間、自分が用意したものがふわふわと浮く。

何か仕掛けがあるんじゃないか！

少年がそう思っても仕方のない事だ。

ティーポットの下に手をくぐらせてみても何も無い。

色んな方向からマジマジと見ても何も無い。

実は魔法なんて本当にあるのか？と心のどこかでは疑っていたものの、これを見たら信じるしかない。

「すごい…すごいですねマクゴナガルさん！」

マクゴナガル「ホグワーツへ来たらこんなもので凄いなんて言ってられませんよ」

目をキラキラと輝かせながら言う少年にマクゴナガルは嬉しそうに笑った。

マクゴナガル「貴方には人を暖かい気持ちにさせる力があるのですね。決してこの力を疑ってはいけませんよ」

全くなんの事か分からないが、こんな重たい言葉は初めてだ。

少年には難しすぎる言葉だが、少年はこの言葉を忘れてはいけないと感じた。

そして、少年はマクゴナガルに尊敬の眼差しを向けた。

「マクゴナガルさん…いや、マクゴナガル先生。僕、魔法を学びたいです。きっと母さんは反対します。もしかしたら僕を打つかもしれません。だけど…何をされても！何を言われても！これから何があっても！僕はホグワーツで魔法を学びたいです…！」

少年の覚悟が決まった。

それは少年自身は勿論、それを聞いたマクゴナガル、もしここに母がいてもそう感じとっただろう。

マクゴナガルはそんな少年を見て恐ろしくなった。

この子は絶対に魔法界を左右する人間になる。

いい大人が11歳の少年にその信頼をおかせる。

そんな力を彼は持っていたのだ。

11歳の少年がそんな力を持っていていいのか、この子にはこれからきっと沢山の困難が待ち受けるでしょう、この子がもし闇に染まったら？

そして、この子とハリーポッターがいれば確実にホグワーツは危険にさらされる。

すると、ふと杖を握ってない方の手が小さな温もりに包まれた。

そっちを見ると年相応の顔をした少年がマクゴナガルを見ていた。

魔法をかけられたのではないかと言うくらい理由もなく暖かい気持ちが心に広がった。