【賢者の石】もう1人の伝説の子[男主] (ページ12)

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準備ー5 ページ12

とことん使ってやると意気込んだ少年ではあったが元々の質素な生活から大金の使い方は良くんからなかった。

マクゴナガルが魔法で手間をかけずに鞄にお金を詰める

その間、お金の説明をしてくれていた。

マクゴナガル「金貨はガリオンです。銀貨がシックル、17シックルが1ガリオン、1シックルは29クヌート。おそらくマグルのお金の数え方とは違うと思いますがこれを覚えられないくらい頭は悪くないでしょう？」

「はい」

マクゴナガル「さて、これで1年は大丈夫でしょう。それでは買い物に行きましょう」

マクゴナガルのその言葉にやっとダイアゴン横丁の全貌が見れると、少年の瞳はキラキラと輝いた。

グリンゴッツを出ると久しぶりに陽の光を浴びたような気がしたがそれほど時間は経っていなかった。

マクゴナガル「まずは制服を買います。あそこに行きましょう」

そうーマダム・マルキンの洋装店ーの看板を指さした。

店の魔女の仕事は早かった。

マダム・マルキンと少し話をしただけで終わってしまったので少し物足りなさを感じた。

そのまま羊皮紙と羽根ペンを買い、次に教科書を買った。

それから錫の鍋と高級なはかり、薬問屋で基本的な材料などたくさんのものを買った。

どの店に入る前からドキドキを感じさせる少年の瞳を見てマクゴナガルは余計なものもついつい買ってしまった。

ただ、少年がそれくらいひたすらに可愛かったのだ。

マクゴナガル「あと必要なものは杖だけですね。…あぁ、誕生日プレゼントがまだでしたね」

「そ、そんな！さっきから色々なものを買ってもらっているので誕生日プレゼントは要りませんよ」

マクゴナガル「しかし、あなたには辛い思いをさせました。ですので、お詫びをさせていただけますか？」

「そう、言われてしまったら、受け取る他ありません」

そう謙遜しながらも少年の顔は嬉しさを隠しきれずニヤニヤとしていた。

そんな少年を見てニコニコとしていたマクゴナガルだが、突然思い出したように、そうだ、と人差し指をたてた。

マクゴナガル「動物なんてどうです？ホグワーツへ行けば大半の生徒が自分の動物を飼っています。ふくろう、猫、ヒキガエルの中ではどれがよろしいですか？」

そんな質問を急にされ少年は思わず、なんでも、と答えてしまった。

マクゴナガル「それでは猫なんてどうです？猫は賢い生き物です。必ずあなたの良き相棒となるでしょう」

「それでは猫にします。ありがとうございます」

猫の鳴き声がする百貨店から出てきた少年の手には少年のように真っ黒な猫がケースに入っていた。