Happy Villains Story!!【短編集】 (ページ44)

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女子会 3【プリティ･スカー】ページ44

「A、よくダーリンと一緒に居るよね？」

空気が変わった。誰もが動かしていた口を閉じ、発言した彼女を見る。その彼女は静かになったことに驚いて辺りを見渡す。

｢え、どうしたの？｣
『あ、いえ……そうですが、散歩に行ったりしてるだけですよ』
｢そうなんだ～……ふぅ～ん｣

じっと私を見つめて嘘がないかと、疑っているようにも見えた。しばらく見つめてからスカーさんは口角を上げてこう言った。

｢ダーリンのこと、好き？｣

視線が一気に集まる。何を驚くことがあるのだろうか……私達はこの空間で『恋バナ』をしているのだから、その質問に驚くというのは可笑しい事。だが、それはスカーさん以外の方が言った時のみ有効になる違和感なのだ……と私は思う。

『……ええ、好きですよ』
｢へぇ……そーなんだ｣
『ですが、私は……私の好きは、同じ話題で盛り上がったり、違う意見を出しあって答えを見つけたり、時に誤解や擦れ違いでぶつかってしまうかもしれないけれど、それを含めて好き……ということであって……！』
｢わかった、わかったから！……もぉ、真面目すぎ～｣

頬を膨らませているスカーさんを見て、ヒートアップしてしまったと我にかえって反省する。

｢……スカー、貴女が彼のことをどう想うかなんて勝手だけれど、今はAの好きな異性の話よ｣

ハーデスさんの言葉にハッとしたスカーさんは、ごめんねぇ～？と謝ってから私の言葉を待った。