Happy Villains Story!!【短編集】 (ページ43)

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女子会 2 【ファージャ】ページ43

｢誰やろなぁ～気になるわぁ～｣

頬杖をついて微笑むファージャさん。ジャックハートさん以外の男性の可能性を探しているのだろうと思いながら、耳に髪をかけるとファージャさんが｢それや！｣と指をさしました。

｢分かったで！あのカラスやろ!?｣
『……いえ、マルフィさんじゃないです』

明らかに残念そうな顔したファージャさんは、赤い毛の混じった黒い髪を弄りながら｢勘が当たらんかったわ～……｣と呟く。こちらも嫌いという訳では無いですし、マルフィさんとは美容のお話でしたり、｢今日最高に美しい私はコレだった｣と報告を受けたりしているだけで、色恋の話はしたことも無い。

｢ええ～マルフィと何かええ感じになった話とかないん？｣
『……そうですね、以前マルフィさんが手鏡を持たないままリクルーティングに向かおうとしていたので、手鏡を届けにロビーまで走っていたら、マルフィさんが手鏡を手に取る前に、私の頬を優しく包んで……

｢ありがとう、A……ちょっと私だけを見ていてくれないか？｣

と言われたので、ずっと見ていたら髪を整えたり、角を触ったり、どの角度から見ても完璧かを見たりして全部が終わると

｢君の目はとても美しいから、反射して映る私も美しい……そんな私に私が見惚れてしまってね｣

と言っていましたね』

この話をした後、皆さん本気でマルフィさんのナルシスト加減に引いてしまい、｢逆(マルフィが告白すること)｣も無いと口にしていました。