【2j3j】愛が重い男達

お家で映画鑑賞 ページ5

「とやくん！いらっしゃい！」

うわっまぶしっ。

今日はAくんのお家で遊ぶ予定である。

前にAくんが僕の作ったカレーを食べたいと言ってくれたので、このチャンスを逃すまいとあの後誘ったのだ。

Aくんを好きな気持ちは正直誰にも負ける気はないが他のライバー達よりも一歩遅れているのは確かだ。

その証拠に彼はいつも僕に敬語である。僕と同期のガクくんにはタメなのに。


だから今日こそもっと仲良くなる為に遊ぶ予定を立てたのだが、まさかお家に招待してもらえるとは。

身だしなみを整えて意味もなく咳払いして跳ねる心臓を宥めながらインターホンに指を押し当てた。


ぴんぽん


軽快な音の後ぱたぱたと足音がしたと思えば勢いよく開く目の前の扉。

わ、と思わず一歩引けば開いた扉から直視できないくらいのいい笑顔が飛び出してきた。

ここで冒頭に戻るのである。



――――

「へへ、来てくれてありがとう！すごく楽しみにしてたんです。」

「いえ、僕も楽しみにしてたんで。あ、これつまらないものだけど」

そう言って手土産の紙袋を手渡せば、わくわくした顔で覗き込むAくん。
……こういうとこかわいいんだよな、この人。

「エクレアだ！エクレアだいすき！デザートに一緒に食べましょうねっ」

うおっ、やっぱまぶしっ。

――――――

「んん〜おいしかった！やっぱカレーはとやくんのが1番ですねえ？」

「んふ。そこまで言われると作った甲斐があります。」

「ね、せっかくだし映画見ませんか？ああでもこれ、有名だから観たことあるかな……」

「映画いいですね。僕はそれ観たことないんですけどAくんは？」

「俺はあります。この映画後味悪いんだけど凄く好きで…」

せっかくだし部屋の電気消してきちゃいます！

嬉しさが隠しきれない様子で部屋の電気を消しに行くAくん。
その姿はまるで仔犬である。

Aくんにみせられた映画のジャケットは確かに有名な作品で僕も見覚えはあるが鑑賞したことはない。

Aくんの好きな映画なら間違い無いだろうと僕までワクワクしてきてしまった。





〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎〰︎

評価お気に入りハートありがとうございますうれし〜です！

お家で映画鑑賞2→←【切り抜き】仲の良さを見せ付けるあきレオ【てえてえ】

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す