放課後なんて、来なければ。 ページ18
飛んで、放課後。
あー、昨日の事が忘れられたのは紗希さんとか、戸部君といたときだけだったなぁ…
私は、そんな風にぼやきながら教室を出た
すると、廊下の向こう側に人がいた。
「わっ!!」
と、兎に角、驚いた。しかも、その後に気づいた。同学年だった事に。ちょっと、ヤバイ!と焦りながら「失礼しました」と謝る。
しかし、裏返った声を上げてしまった。恥ずかしい。そう思いながら、その人を見ると、私もその子も目をパッチリと見開いた。
私が勝手に驚いていた人物は夏実だった。その瞬間、私は肩が震えてきた。
「…夏実?」
恐る恐る、と言った感じだろうか。声が震えているのが自分でも分かる。
「なに?」
少し、機嫌悪そうに返ってきた。私はそれにビクついた。
前までは、あんな親友やってたのに…
私はそんな言葉が頭の中で渦巻く。
そして、もう一度夏実を見ると、眉間にシワを寄せて私を見ていた。そして、私は勇気を絞り、重たい口を開きこう紡ぐ。
「な、夏実はさ…何してたの…?」
声の震えは収まらないけど、無理矢理口角を上げて、こわばった笑みを浮かべた。
なぜか、不自然な笑顔な気がする。私がすぐにそう思うなら、周りの子なんてすぐに気づくだろう。
「別に?ただ、こっから“戸部君”がさ、よく見えたからさあ。見てただけ。」
夏実が妙に戸部君のところを強調した。そして、べったりとへばりつくような、作り物の笑顔を浮かべている。
私は「そうなんだ…」と相槌をうって、俯く。そして、すぐに思った。
“ あぁ、なんで?なんで、私にそんな顔を見せるの?怖いよ…
ねぇ―――――――― ”
彼女は、ニヤリと笑った顔を見せると、またこういう。
「私ね、親友だからAに言うけどさぁ、
私って前から今現在も、戸部君のこと
好きなんだよねぇ。」
私は「うん…」とまた短く相槌を打つと、彼女はまた語る。
「だからAと遊ぶとき、必ず戸部君呼んでたの覚えてる?
まぁ、そりゃ、一昨年位からは戸部君も男子友達できるし、余り誘ってなかったんだけどね。
それくらい前から好きだったんだよ?Aには分かるかな?いいたいことが。」
「やめて、よ…夏実…。こわ、い…よ。」
ただ、話を聞いていただけなのに、頭の中が真っ白になって涙がほろほろと流れてきたのはなんで?
終わり
ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←拗ねるなって!
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 25人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きら☆ - 続きお願いしますっ！！ (2015年10月3日 11時) (
レス) id: bc3e19fc66 (このIDを非表示/違反報告)
＠ヒメスター＠(プロフ) - Иноさん» おぉ!!お久しぶりです!!お、やっと返ってきたんですね!!楽しみにしてますよ〜ww (2013年2月16日 21時) (レス) id: a27e98a1f1 (このIDを非表示/違反報告)
Ино(プロフ) - ＠ヒメスター＠さん» お ひ さ し ぶ り で す ! 前コメントさせてもらいました、いのです!やっと私の作文帳が戻って来たので、星の花が降るころにを作りたいと思います! (2013年2月16日 13時) (レス) id: a9da2c3f8f (このIDを非表示/違反報告)
＠ヒメスター＠(プロフ) - 燐さん» エーミールwwあれの続き難しそうw出来たらしてみますww (2013年2月11日 20時) (レス) id: a27e98a1f1 (このIDを非表示/違反報告)
＠ヒメスター＠(プロフ) - きたさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2013年2月11日 8時) (レス) id: 390a3c188a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：＠ヒメスター＠ | 作成日時：2012年9月7日 19時
