【銀魂】副長補佐は、仲間思いで…【土方十四郎】

第七十七訓　　無事で良かった ページ36

近『行くぞォォォォォ！！！』



隊『うおおぉぉぉぉ！！！』



真選組は敵を倒しながらもAたちに向かって進んでいる。



土方も敵と応戦しながらAを護っている状態だった。



だが、



浪『くたばれーーーー！！』



土『ッ！…A！！』



土方の隙を見て攘夷浪士の一人がAに斬りかかろうとした。



Aは足を撃たれ、身動きが出来ない。



Aは目を瞑った。








浪『グハッ！』







Aに襲い掛かろうとしていた攘夷浪士が倒れた。



そいつの顔面には、









あんぱん。








土『って、あんぱんかよ！！』



久しぶりな土方のツッコミ。あんぱんを投げた人物は、もちろん。



山『Aさん！大丈夫ですか？』



今回の事態を知らせた山崎。後ろには近藤、沖田が居る。



土『良いタイミングだ、山崎。』



山『はい！ありがとうございます！！』



褒められた山崎は嬉しそうに敬礼をする。



その山崎に土方は、だが、と言い。



土『あんぱんはねェだろ！！せっかくシリアスだったってのに何してくれてんだ！！』



キレ気味の土方に近藤は、まぁまぁ、と言って土方を落ち着かせる。



暫く黙っていたAが口を開いた。



貴『近藤さん、総悟、山崎。』



Aは申し訳なさそうに三人を見た。



すると、呼ばれ三人は一度顔を見合わせた。



三人は背を向け、呆れた様子で話し出した。



沖『A姐は元気過ぎていけねェや。振り回されるこっちの身にもなってくだせェ。』



山『まったくですよ、俺なんて騙されましたからね。』



近『まぁ、怒る部分が多いが一つだけ言わせてもらう。』



ゆっくり三人はAに振り返り、









沖『無事で良かったでさァ。』
山『無事で良かったです。』
近『無事で良かった。』









同時にそう言うと、戦場に居るとは思えない程にニカッと笑顔を作った。

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